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5・7・5・7・7

ま、たしかに左のポッケにゃガムがあるけど、右のポッケに夢があるって?...

5・7・5・7・7

君を背にジンジャエールを飲み干した昔話はそこに置いとけ...

蝉時雨は、耳を劈く稲光となりて

次第に暗闇となる空の広さ走り出す蝉時雨は鳴り止まぬ脱脂綿のような雲に被われて突然、響く稲光が蝉時雨を凌駕し汗で濡れたTシャツを照らし脱脂綿から搾り出された強い雨に撃たれ私の意識は遠ざかるのであります...

犬と、灰になって舞い上がれ

風の強い日、死んだ犬が焼かれて灰になっているゴミ処理場に向かう。この町ではゴミ処理場内にペット専用の焼却施設があって、飼い犬はそこで灰になる。私は死んだ飼い犬の骨を拾うために再びゴミ処理場を訪れたのだ。生前、食べる力もなくなりやせ衰えた犬の骨は、とてももろくてどれがどの部分なのかほとんどわからないような状態だった。きっと犬は灰になり風に吹き飛ばされてしまったのだ。この強い風が犬の灰を舞い上げたのだ...

市民プールに浮かんで運命の人のことを想う

塩素の強い匂い、太陽光線がまぶしいプールで、私はまだ見ぬ運命の人を想う。きっと今この瞬間、世界のどこかで運命の人は私と同じように、向うから見て運命の人である私のことを想っているに違いない。運命の人はきっとはにかみ笑顔が可愛らしいでもいざと言う時凄く頼りになって、私のことが好きで好きでたまらない。遊ぶ小学生がばしゃばしゃ水しぶきをあげている。真上の雲、鯉みたいな形。何匹も泳いでいる鯉。私は少し目を閉...

柏木夫婦が営むせんべい屋を探す

父が酔っ払って買ってきたせんべいがとても美味しくて、私はその味が忘れられなくなっっている。それは素朴な醤油味で、なぜ私がそんなに気に入ったのか自分でもわからないぐらい素朴な醤油味で、もっともっと、食べたくてたまらなくなっている。せんべいを包んであった紙には「柏木せんべい」とだけ印刷されていて、いくら父に場所を聞いてみても曖昧なことをいうばかりで要領を得ない、相当酔っ払っていたので憶えていないに違い...

薄いミルクテイの向こう側に居間

ある仕事がひと段落したから、と母がケーキを買ってきて、その夜家族そろって食べた。普段、顔を合わすことのないような、食事が終わればそそくさと各部屋にこもり、ひとつ屋根の下に暮らしているだけの家族で、母はミルクテイを煎れ、2階の私の部屋にちょっとおいで、と呼びにきた。私はわざわざ、一緒に食べる必要もないだろうなどと思ったが、あまりに母が微笑むので、根負けし居間に降りた。私は最期にきたからすでにケーキの...

マフラーの巻き方で読む経済

ナップサックの中、赤い毛糸お母様其れで、如何を編むので御座いますか?類のマフラーを編んであげるのですよお母様本当?わたくし嬉しいわ素敵な素敵な赤いマフラーを編んでくれるのならば類はお皿を磨きますお風呂掃除もいたしますおトイレット掃除はごくたまにいたしします菩薩よできる限り早急に編みたもうBecause冬将軍が立派な口髭を扱いて此方の様子を覗っている...

血の味がする血の味がする血の味がする

秋の空だった。運動会で私たちはグランドの中央に集められていた。それから何をするのだったか、なんて忘れた。そんなことは全然重要でない。重要なのはその時、私のすぐ近くにけんちゃんがいて、ほんとにものすごく近くにいて、それだけで、私の心臓は飛び出てきそうなほど高鳴っていたこと。突然、強い風が吹いて、グランドの砂を舞い上げた、その風はほんとに強くて、目を開けてられないほどで、みんなぎゅうと目をつぶって風の...

かくれんぼう

春風よんで、町はずれ野原によんで、あそびましよかくれんぼうしてあそびましよにげるわたしらにょきにょきとのびたつくしのそのかげにいきをころしてかくれますはるかぜすすすすゆっくりとつくしをゆらしてみぃーつけたみぃつけたああみつかったみつかった...

全力でブランコをこぐ、名前の知らない街を見る

どこをどう歩いたのか分からないけれど、気付いたら公園の前に立っていた。もう夕日も沈んで薄暗かったから、子供たち誰もいなくて、ブランコが空いていたからそれに座った。もういちど冷静に考える。弟が私に怒鳴りかかって、中村君は青い顔をしていて、あんな状態で、私になにかできたでしょうか。どうすることもできないじゃない。それでファミレスを飛び出して、飛び出すとき入ってきたやけに面長の女にぶつかって怒られたけど...

山葡萄トンネルに住む鼬について

山葡萄トンネルは全長20メートルほどで短く、今ではほとんど通り抜ける人もいない。本当は正式な名前があるんだろうけど、私は知らないし、きっと知っている人などいない。とにかく、そういうある地方の山奥にあるトンネルだ。どうして私がこんな誰も正式名称を知らないようなトンネルのことを話しているのか、というと、私の祖母がよくそのトンネルの話をしてくれたからだ。山葡萄トンネルにはいたちが住んでいて、いたちは通り...

彼はなぜ、ギターでアンプを叩き壊すのか

ギタリストがギターを振り上げてアンプを叩き壊す昔のバンドの演奏映像が流れた。私と中村君は、ふたりともさっきから熱心にその映像を見ている。ギタリストは叩き続ける。ドラマーやヴォーカリストも器材を蹴り飛ばしたり、床に転がったり、とにかく狂気的に暴れまわっている。ベーシストだけが一歩引いて、自分のベースを壊されないよう、抱きしめるように丁寧に弾いている。そのアンバランスが彼らのスタイルに妙にマッチしてい...

腐乱する兄と生活するということ

兄が死んでずいぶん経つ。その間、兄の肉体は徐々に腐り、今では強い匂いを放つ。その匂いは私に死の夢を見させる。ふとある瞬間、兄が生きかえって食事を探しているような気になる。当然、兄は死んだままだし、匂いは相変わらず漂っている。自然の摂理、近づくと無数のちいさな虫が兄を土に還そうと、侵食していく。虫は兄の皮膚の上を這いまわり、穴を見つけては、あるいは穴を造り出して、内部に入っていこうとする。そして、兄...

5・7・5・7・7

あたたかいココアでつなぐ起き抜けの君は話を切り出すのだろう...

中村君とねぎま鍋を食いに行く約束をしている

中村君は私の友人の中でもひときわ小さな男の子で、でも身体の底から湧いてくる泉のような、中性的な声がとても素敵な男の子だ。中村くんは、ミネのことが好きだ、と言ってくれる。嬉しいんだけど、それはちょっと違う、私達はそういう関係にはならないと確信している。あくまでも、私は、だけど。一方、中村君はそうは思っていないらしく、ことあるごとに私のことが好きだと繰り返す。ミネとずっと一緒にいたいんだ、と言う。中村...

無人駅にて、優しさの意味を問う

久しぶりに実家に帰るために各駅停車に乗って最寄の駅で降りるわけですが、その最寄の駅と言うのができたときからずっと無人駅でありまして、切符なんかは各駅停車を降りるとき運転手に見せて確認するというわけです。なので運転手に見せて、降立ちました駅はやはり閑散としていましたが、声が、ひときわ響く女の声が聞こえたのでございます。声のする方向に目をやりますと、駅にたつたひとつだけあるおんぼろベンチに腰掛け、ケー...

いなほ

ゆれてるいなほがゆれているとおさんが、こちらにのしのしやってきて、かあさん、むぎちゃ、といいましたゆれてるいなほがゆれているかあさんは、わたくしのかみをせっせとたばねてくれましたゆれてるいなほのまんなかにみんなでのしのしいくんです。...

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