Entries

スポンサーサイト

最終バスは後ろの座席、あたしとあなたはおしゃべり止めるもうようわからん、もうようわからんわ。あたしのくちびるに触れる...

齧る林檎は白雪のような食感で

老婆に化けた、というよりも激しい憎悪によって老婆よりも老婆らしく成り果てた后、真っ赤な林檎籠の中に携えて、姫の住む深い森のぽっかり開いた野原の先の湖の辺のちいさな小屋に、馬車に乗って一目散。途中、葉の生い茂った木の枝、背高草等にぶつかってはそれを乱暴に揺らし、そのスサスサガサガサが音に敏感な動物達の耳に届き、たちまち森中に回される回覧板、情報が広がる、后が懲りずにやってきたと。必然、姫のちいさいち...

話は変わって今年の夏は暑くなさそう1

(42)浅草をあとに東京メトロ銀座線に乗る。東京駅へ。だいぶ慣れてきたから、すすすすすすすすすすとスムーズに到着。東京ステーションは、巨大なひとつの街です、そこにいろんなものが存在する。その地下ってのも、一度はいってみんしゃい、というスペースなのです。そこで、わたし、地下にやってきました。どうも、こんにちは。やってきましたところは、テレビ各局のアンテナショップがあるエリア、いろいろ見たかってんもん...

ビバーク

今宵風は冷たく、踏みしめた土の匂い息を大きく吐きます、にじむ足元の空やさしい気持ちで君に触れたら次の季節だって分からなくなる所以そんなしかめつらすんなってそう笑えよ超えたはずみで近づいた、ずっと離れえぬ友愛数残るわずかな時間を惜しむように抱き合ってたかすかな願いがかなうとしても偽る弱さに気付くだけでしょうあなたをずっと忘れないように呼びかける声は届いてるのかな裸足になって、手をつないで迷わずに駆け...

君が素敵だった事、忘れてしまった事4

(41)で、壁際に積んである浅草のりを、う?んう?ん言いながら、見ていると、おばちゃんが、おいしいよ、と突然声かけてくる。突然だったのでわたしはびくっとなってしまい、そしてためらいがちに振り向いて、そうなんすか、と返す。で、いくつかのりがあるわけなんですが、この値段が違いは、どういうことなのだろうとか思いまして、「これらはどう違うのですか」「やっぱり高いのはおいしいんや」関西弁?「はあ、やっぱりそう...

君が素敵だった事、忘れてしまった事3

(40)あげまんじゅうを食べ終えてああ動くのもしんどいわあ、というふうになった京都人は、それでも浅草にいるんだから、いろいろ物色し始めるわけです。わあわあわあ。友達にお土産買ってかえらなあかんからさあどうしましょ、あ、名前のシール発見、あのぶっとくて大相撲の結果を伝えるときに四股名を書いてある、あのぶっとい書式の名前シール。これ、友達の名前あったら買ってあげよかしら、困るか、そんなシールもらっても...

ケータイを叩きつける、惑星に

あんなに心配したのにわたしのことなど何一つ思っていなかったあの人は、今日も彼女のもとへ向かうのでしょうか。着信音。鳴り響くもわたしは泣き濡れて風呂の中沈んでいるんでもどかしや。ああもどかしや、もどかしや。つまり沈んでるし全く耳に届いてない。着信音。あの人は、ゼリーが好きで、あたくしはいつも冷蔵庫にゼリー、用意して待っているのに、それに対して何も言わずに悔しいわ。ちゃんと食べ尽くして帰るくせして、感...

私を、フットボールへ連れてって

わたしが音楽をはじめたのは、いや、まだはじめてなんかいない、スタート地点にも立っていない。そういう弱ささをいつも持っていることを誇りに思え。と、とにかくわたしが音楽をはじめたのは、あるアーチストのアルバムを聴いてからで、そのアルバムはキャッチーでポップでヘタウマなボーカルがしっかり愛らしい愛らしいアルバムだったので、わたしはこんな音楽がこの世にあるなんて、とかありきたりな感動文句であふれてしまった...

君が素敵だった事、忘れてしまった事2

(39)それでも、なんか美味しそうな色合いなわけです。狐色した表面の油であげたてかり。かすかなチーズのそれはそれは香ばしい匂い。そうか、先人は言った、デザートは別腹である、と。その言葉まとこかどうか、我が身で試してくれるわ、わははははははっは。そしてほんまあんまりこれ以上いに食物を入れたくないのだけれど、齧る。溢れ出すジューシーな油、にゅわぁーと広がる、お口の中は草原のよう、黄金の草原のよう、風に...

君が素敵だった事、忘れてしまった事1

(38)サイズはもみじ饅頭のふた回り小さいぐらい。あーあれだ人形なんとか焼きぐらい。2個100円。なんか、高くもなく安くもなくちょうど良いぐらいね。で、色んな味があるわけです。人形焼なんとか、は餡子のみやから、その辺はもみじ饅頭には勝てない理由ともいえるわけですわね。もみじ饅頭なんて、あれ何、チョコレートからクリームチーズから抹茶からカスタードからこしあん、つぶあん、俺、広島生まれ、和菓子育ち、甘...

Co.Kerry,IRELAND(世界のドア)

Page2ドアーのちょうど中心にドアノブがついている。左上にはWelcomeの文字が四角で囲んある。光を取り入れるためのちいさな窓が半円の形ドアーのすぐ上にある。色は赤、深く、燃え盛る炎のような赤いドアー。シンプルな細工、そのドアーの周りの壁、白を基調にポイントに赤、しかし赤が主張をやめようとしないから、赤が強すぎるから、一瞬で目に赤が焼きついてしまったから僕はバスガールに恋している最中なのに女教...

ペーパードライバー

ハロー僕ペーパードライバー右も左も猫も杓子も分かりませんパンチの効いたBGM、1、2、スタート青すぎる空、鮮やかなカラーで走るだけどあなたを守りたいからハンドルを切る二の腕はゆれるハロー僕ペーパードライバー瞬き忘れ、かじるハンバーガー曲がりストロー噛み潰す摩天楼青すぎる空、鮮やかなカラーで走る勇気を出して、ブレーキを踏んだなんでもない話をしよう青すぎる空、鮮やかなカラーで走る...

君がいない事、君と上手く話せない事3

(37)仲見世、何か祇園みたいなかんじもするね、日本最古、古い商店街だから、近いものがあるのかもしれませんわね。さてさて、せっかく浅草なんですから、浅草らしきもの、いただきとうございまする。と重ねた着物を引きずり、闊歩しまして、なにやら威勢の良い男の声、そのほう面をあげい、人形焼!まあ要するにつまりもみじ饅頭の形が違うバージョンですよね。焼きたての人形焼、タイムサービス開始しました!いうてはるけど...

Dublin,IRELAND(世界のドア)

Page1白い柱にもたれかかった女。柱は埃を浴びて黄色っぽくなっている。いかにも古い時代の匂いを発しているようである。女は手に持っていたハンドバックを開ける。中から取り出したのは、タバコである。ニコチンの薄い、あたしタバコ吸うなんとなく洒落たスタイル、だとか見せかけるためのタバコ。咥えて、火をつける、ひといき、吸い込んで、女は空を見上げる、吐き出す煙。の向こうに黄色いドアー。白い柱に挟まれてその黄...

風を切って走る

向かい風は、厚い壁のようにわたしの身体を入ってこぬように入ってこぬようにと。その中へ、めり込むように進む自転車をこいでいると、何もかも忘れられるのだから、意味なく堤防の上を突き進むのです。その風の厚い壁を切ってどんどん進んでいくのです。ついてくる、中村君は、とてもつらそうな表情でわたしにちょっと休もう、とか泣き言を言ってくるけれど、聞こえないふりして、淡々と進む。僕は、体力がない、文科系だから、と...

5・7・5

稲穂踏む我はここなり痩せ烏...

君がいない事、君と上手く話せない事2

(36)日本最古の商店街。人は多く大変にぎわっているわけですが、ものすごい人盛りができてて祭かいな、店独自に祭かいなと思うような店と、全く人が寄り付かず、スケルトンの人盛りができてるんかいなと思うような店と、極端に二通りあります。その違いは何なのでしょう。目に見える人が寄り付かない店も、寄り付く店も、同業種であれば置いてあるものはそう変わりありません。そりゃあ店によって微妙に違うわけだけど、それは...

君がいない事、君と上手く話せない事1

(35)「だからさ、もう遅いっての」「やんなっちゃうよね」という江戸弁を、東京に来て初めて聞いた気がする。工事現場の、入り口にいたもう第一線を定年退職で退いて、第二の人生として警備員に勤しむ初老の男たちの会話の中で聞く。いや生で聞いたのははじめてかもしれぬ、と東京には、東京以外の観光客や出張でやってきたものがかなり多い事をその時確信する。さすが浅草だ。人力車の渋滞。客を待つ人力車、主人を待つ人力車...

ワルツ

カラー染られたもの何もない目移りさえ届かぬ愛をでもって粘って威張ってでも威張ってワルツをどる女の影、アップテンポ巧みに、さりとて揺れるホール憧れてやまぬステップ匂い忘れたままなら、ママ若いマドモアゼルマドモアゼルふたりを照らす音のないメロディ君が笑う世界が崩れる青年、青年、青年、青年、青年、青年、青年、青年、これ跨って血滲んだ、36歳好みの罪滅ぼしマドモアゼルマドモアゼル...

今夜ちょっと君に電話しようと思った5

(34)で、わたしもおいとましようかしら、誰に言うでもなくごちそうさまでしたと立ち上がり、来た道をそのまま戻ろうとするのだけれども、おお、何だこの迷宮は、ラビリンス全開の店内、徘徊するわたし、どどどどこが出口でしたっけ、うろたえる。で、階段上ってきたような気がして、そうさね、とりあえず降りてみようと、降りましたけれども、違う、ここは入ってきたところと匂いが違う、わたしは別の次元に迷い込んだ子羊なの...

Appendix

プロフィール

なゆら06

Author:なゆら06
FC2ブログへようこそ!

月別アーカイブ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。