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僕が旅に出る理由はだいたい百個ぐらいあって1

ひとつめはここじゃどうも息が詰まりそうになった。(沖縄編1)ぐわんと身体がもっていかれる。エンジンを爆発させる音が響いてきた後、すごい速度で飛行機は進み出した。絶叫系の乗り物好きのわたしとしては絶好の重力。望むところやと、そのスピードに身を任せて進むのです。神戸空港よ、近畿よサラバ、つかの間のさようならさ。遠ざかる空港の、海に浮かぶ人工的な形は、神戸の街によく似合う、と設計者のアルヴィ・ベン・ラン...

昭和54年/上半期/芥川賞

(青野聡作/患者の夜/一行目は)―青白い夜が波のように寄せてはかえしている。―同じ頃、子泣きじじいも砂かけばばあも波のように寄せてはかえしている。...

ぱーぱーぱーぱっぱぱ、ぱーぱーぱーぱっぱぱ3

(その後3)あんかけうどん。京都駅内の新幹線乗り場に在るうどん屋にて。やはり汁がねっちょりしてます。関西風も関東風もあったもんじゃない。その時点でやはり失敗したかな、感がありましたが、そこは、里芋の大きさでイーブン、というものさ。で箸を割り、さっそくたべようとします。例のジイットこちらを見てる女の子の店員、うどんがきたって何一つ変わることなく見てます。それそうです。だってやることないもんね。そんで...

Concord,Massachusetts,USA(世界のドア)

Page14ドア?は巨大なかぼちゃによって塞がれている。かぼちゃは中央に敷き詰めた藁の上にどっかと座る。左右に鉢があって、赤い花が植えてある。かぼちゃを守る騎士のようにしゃんとして背筋を伸ばして両脇に。上は薄いピンクのリボンで結ばれたブーケが、遠くまで見渡して敵の来襲を見張っている。この布陣は強力だ。信長であろうが、秀吉であろうが、どんな戦国の武将だってなかなか崩せないに違いない。守っている誰もが...

昭和60年/上半期/直木賞

(山口洋子作/演歌の虫/一行目は)―ディレクター室田克也は、私の前に坐っていた。―ただし、身につけていたものは、白のソックスのみだった。...

昭和54年/上半期/芥川賞

(重兼芳子作/やまあいの煙/一行目は)―髪が黒く、白い上衣を着ているのが正子だった。―でも正子はまだ髪も生えていないし、首だって据わっていないはずなのに。...

ぱーぱーぱーぱっぱぱ、ぱーぱーぱーぱっぱぱ2

(その後2)あんかけうどんがでてくるのをそれでも今か今かと待っていますと、女の子の店員さんが少し離れたところからずっとこちらを伺っています。なんだろう、何か意味があるのだろうか、と少し考えてお茶をグッと飲み干しますと、すぐさま注ぎに来てくれました。ああ、店員教育がしっかりしてるじゃないの、なんかといい気になっていましたら、注いだあとも、また少し離れてじっとこちらを伺っているような、実際そちらを直視...

Massachusetts,USA(世界のドア)

Page13グレーに近い色の白、11というナンバー、黒いランプ、規則的に組まれたレンガ、綺麗に刈りそろえられた芝、苔の生す石の階段、小さめだけど鮮やかなオレンジのかぼちゃ。白とピンクの花。太陽が雲に隠されて影がそういうもの全体を覆っている。ふう、とハンカチーフを手にドア?を開けた婦人。いくぶんふくよかで、しかしその分グラマーで、悩ましい。それを待ち構えていたように、郵便配達の男が通りかかり声をかけ...

ぱーぱーぱーぱっぱぱ、ぱーぱーぱーぱっぱぱ

(その後1)新幹線を降りる。京都の暑さが、生ぬるい風が、戻ってきたという事を思い出させる。熱気はふわんと体を包んで、うっとうしいような、なつかしいような不思議な気分。でもやはり母体の中にいるような、安心感は否めないわけです。これだから盆地は偉大だ。新幹線乗り場から電車乗り場へ向かう、途中、小腹がすいたわけで、うどん屋があり、そうだ関西風薄味がむしょうに食べたくなったわけで、入ります。外にあったメニ...

Dublin,IRELAND(世界のドア)

Page12レンガ造りの壁、白い柱に支えられた青緑のドア?上に分度器のような窓。何本もの尖った背の低い塀に囲まれている。呼び鈴は獅子が輪を咥えたもの。長い年月を経て獅子の牙が丸くなってしまった。鋭く睨む瞳も失った。だからといって獅子は決して悲観しない。替わりに手に入れたものだってある。俺は、と獅子は月が雲に隠れた短い闇夜の間に閉じていた瞳をかっと開いてつぶやく。俺は獅子だということを忘れようとして...

堤防には夢が詰まっている

っつは、ありえん。とナナミさんは言いました。僕はアスファルトの上に正座して、ナナミさんを見上げます。チビ、とクラスのみんなに言われる。小学校を卒業する頃だろうか、女子の背がぐんと伸びて、僕はクラスで一番背が低くなってしまった。そのまま中学に上がり、そのうち伸びるに違いない、と固く信じていたのに伸び悩んでいる。ナナミさんとは幼馴染だけど、いつの間にかさん付けで呼ぶようになった。なんというか、威圧され...

5・7・5・7・7

掃除洗濯料理もしないあたくし連れて旅に出たいと思いませんか?...

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なゆら06

Author:なゆら06
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