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シューマッハ 宇宙旅行を予約

ええと、宇宙旅行の予約はこちらでよかったですか?はい、こちら、ではお願いしますその宇宙旅行とやらを。いいんでしょ、もう誰でも宇宙に行ける時代の幕が開けたわけでしょう。だから私にもその旅行を体験させてくださいな。私には金がある。あふれるほどの、あふれて溢れて仕方ないほどの巨額の金がある。全て自分の実力で稼いだ正真正銘の金がある。それをいくらでも、つかっていい。たとえなくなってしまったといてもいい。宇...

縁日で取った金魚を長生きさせる方法

まず帰りなさい。なによりもまずショットバーから帰りなさい。ショットバーにいたのでは金魚は弱ってしまう。なぜなら、ショットバーには何かおしゃれな飲み物や、ちょっとしたライトな食べ物があって、それらをつまんで飲んでしていると何か自分がすごく大人になったなあと感慨深げだから、金魚だって、大人になったなあなんて感じてしまう。感じてもええやん、なんて思う君、この油断こそもっとも気をつけなければならない。金魚...

戦場にかける橋

戦場から一体どこに行こうとしているのか戦士たちは。橋を造り始めた。空に向けて流線型、虹のようであった。土台をしっかり固めて、深く深く掘り、何本も杭を打ち込んで、決して崩れないように何日もかけて作った。どこにつなごうとしているのかは謎であった。作っている戦士たちもおそらくわかっていないのであろう。誰も口をきくことなく黙々と作業を進められ、橋は徐々に長くなっていた。そこに河があるわけでもなく、橋を造ら...

銀座ペコちゃん

いらっしゃい、と女は低くつぶやいた。扉が静かに開いて客は女と目を合わせてからゆっくりと中へ進む。その仕草はどことなくナイトを思わせた。あるいは、客はナイトの称号を得ているのかもしれない。女は客を待っている、そのゆっくりとした速度でカウンター席に座るいつもの客を見て待っている。そうすることがルールであった。ふたりだけの暗黙のルールだった。それを、誰に言われることもなく、言いあわせたわけでもなくいつか...

仙台七夕にもETC効果

やってくる。ぞくぞくとやってくる。その目的は何なのか、不明確だがやってくる。あとからあとからやってくる人の群れは、波、大きな波となって仙台を飲み込む。飲み込まれた仙台は、もみくちゃにされて、ポイ。捨てられた仙台は燃えるゴミの日に回収車に乗せられて、焼却炉に投げ捨てられて、1000度ほどの高温で蒸され、焼かれ、灰になる。灰になってなお仙台は仙台であるが所以の、牛タンなどの匂いを漂わせて、周りを惑わせ...

魔の14番

14番と告げるとき、館長はたしかに一瞬躊躇してつばを飲み込み、振り切るように吐き出した。館長がこんなにも緊張しているのを私は見たことがない。どうしてそんなに14番を意識するのだろうか。それは私が伺い知ることのできないほど複雑な理由があるのだろうし、またそれは館長だけでなく、14番のことを知っているのであればどうしてもそうなってしまうというものだ。私だって改めて呼ぶならば同じようなことになっているに...

巣ごもり消費

金がないから何もしない。何もしないから金がない。どっちにしろ金がないが、生きていかなければならない。私はまだ死んではならない。もういいよ、別に誰も悲しまねえよ、と思っているものの方が多い。いやむしろ何も感じていない。存在をかけらすら感じていない。さらに、死ね、とさえ思っているものさえいる。私には敵が多いのだ。外には敵が多い。危険だ、だからこもろう、この部屋にこもろうじゃないか。これがきっかけだった...

動物園のシマウマが突然出産

恋をしたのだ。激しく燃える、しかし誰にも知られることのない密やかな恋を。担当の飼育員にさえ気づかれなかったのだから、立派なものだ。なにせ、担当の飼育員はシマウマのすべてを知る人物、腹の中から、排泄物の状態、表情、皮のつや、その内面のすべてを把握していて、なおかつその交友関係も完全に把握している。それができなければ担当とは言えない。が、その本のわずかな重箱の隅を、アイスピックで突き抜いたような恋だっ...

兆候把握しながら放置

かなりの確率で恋に落ちるだろう、と思っていたが、結局何もしなかった。というよりもできなかった。しようとはしたんだ、でもどうしても動かなかった、それはつまりしなかったと言うことと同義。だから放置していたと言われても言い返す言葉もない。まあ、言い返す必要も全くないけど。歩は恋に落ちたのだ。通勤の電車でいつも顔をあわせている女の子に。名前も知らないし、何をしているのかモ知らない。だいたい話をしたこともな...

隣にある!

メガネがないと、父が言い出したのは2日前、最初はいつものうっかりかと軽く考えていたが数時間経つ頃にはこれはただごとではないと家族皆、得体の知れぬ恐ろしさを感じていた。父に対して?メガネに対して?それを見守る自分たちに対して?父は探し続けた。飽きもせず、向かいのホーム、路地裏の窓、そんなとこにいるはずもないのに。昼夜を忘れ、仕事を忘れ、食うことも、家族も忘れ、没頭した。父の頭にはメガネのことしかなか...

魚になるまで泳ぐ

その意気込み通り、拓郎はスタートしてから徐々に変化を見せた。まずその手のひらは水を大きく掻くために指と指の間の皮膚がぐんぐんと伸びて、水かきに近くなり、なんなら腕と体の間も同じようにつながろうとしている。さらに尻の辺にヒレのようなものがニョッキと伸びてニョッキ、それを自在に動かせるようになっている。それによって向かう方向を調整しているようであった。いやちょっと待ってくれ、水着を着ているからだからニ...

「魔女の宅急便」原作が完結

キキは魔女を引退して解説者になりました。スポーツうるぐすのメインキャスターになりました。めでたしめでたし。...

アデランス 外資側が主導権

日本の技術、日本の技術、まったくうるさいこと蝿のごとし、と鼻の高い専務はつぶやく。とっくの昔にそんなもんは消え去ったのだ、その幻想をいつまで追っているつもりなのだあの社員は。ベテランの技術一本でやってきた誇りを盾に外国モンに黒髪が商売できるかと怒鳴り込んできた。でも想像してごらん、さらさらに慣れるチャンスだよ。パツキンさらさらなんてあの頃の夢じゃないか、夢を実現できる時が来たのだよ。なんてラッキー...

浦島太郎の気分

煙がおさまったあとの砂浜は実に静かで、私は一瞬そこが砂浜であることを忘れてしまったのだ。波の音もない、風の音もない、鳥の鳴き声もない、その瞬間は時が止まってしまい、時の流れに取り残された私がひとり砂浜にいるような錯覚。突然立ち上った煙が煙たくて目がしばしばしたのと、だいたい嫌いな海の匂いにいいかげん吐き気を催してしまったからだ。煙は開けた箱から出てきた。箱は海の近くのパブ、竜宮城でもらったものだ。...

ほたる

ホタルは道路まではみ出してくるように、瞬いて飛んでいた。無数の光が点滅し、舞い上がり、舞い降り、その淡い光に照らされて暗闇にふたつの影が見えた。もう見つからないかと思った、と彼女は僕の手を握る言い訳のようにつぶやく。マア見つかってよかったやんか、僕は握り返す。一匹のホタルが僕らのすぐ上を舞っていて、それを僕は目で追い、おそらく彼女も今追っているんだろうと思う。静かな息遣いが風の音にまぎれる。その川...

ベッカム下着広告

なぜそこまでするのか、と言う疑問をその広告を見た誰もがつぶやいてしまう。ベッカムともあろうものが、ベッカムという人を知らない人がいるかもしれないので一応説明しておくと、ベッカムは有名なサッカー選手である。人気、実力を兼ねそろえた第一線で活躍するサッカー選手であり、編み物のプリンスとしても有名である。ベッカムの真骨頂はドリブルをしながら、あるいは編み物をしながらと言う方が正確かもしれない、同時に行い...

刑務所戻りたい

俺は断然戻りたい温かい毛布かぶりたい栄養あるものくわえたい通勤時間気にしない不燃ゴミ曜日気にしない息子の誕生日プレゼント選ばない刑務所にはなんでもある希望以外はなんでもある...

「計画的」か「偶発的」か

計画的であるわけがない。なぜなら、柴田が今日このマンションにやってくることは、完全に柴田の例の気まぐれのためであり、柴田は気まぐれを突然実行し、人をあっけにとらすことを生き甲斐とする人物だから。この一連の流れには柴田の来訪が重要な要素を占めているし、それを予想して計画することは相当な時間と知識、経験が必要だ。弱冠15歳の彼にその経験はない。また、例えば計画的であるとして、何のメリットがあるのか、む...

TOSHI新メンバーは平均17.6歳

TOSHIはほくそ笑む。子ほどの年齢のメンバーに囲まれている自分、その中心にいて、歌い手としてその身をゆだねる。子どもに身を任せるのだ、介護みたいなものかくく、と自虐的な悦に入ったのである。俺も介護を受ける歳になったのだなあ。メンバーはその想いに気づいているはずもなく、ただただ、ビッグなTOSHIに選ばれたものとして誇っていいよね、そういう目だった。なにせオーディションの競争率の高さは前代未聞だった。それも...

宇宙エレベーター

目の前にあったので、深い理由もなく乗ってみたそれを待っていたかのようにエレベーターはほんとうにかすかな振動をたてて動き始める瞬く間に月にいたヒンズースクワットをしていた兎と目が合った兎の目は、赤かった...

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なゆら06

Author:なゆら06
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