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5・7・5

おもむろに右手伸ばして彼岸過ぎ...

季節外れヒマワリ

ヒマワリは太陽のほうへ伸びていく。太陽が低く昇る、あわせて伸びていくヒマワリは健気である。健気であるが、気色が悪かった。くねくねと曲がりながら、ヒマワリは太陽に向かった。それが夏終わり、秋が始まり、台風がいくつか通り過ぎてしまった頃、ヒマワリはむっくと起き上がって胸を張る。 ...

ちょっと嫉妬しました

ちょっと嫉妬しましたあなたのつむじが回っていたからわたしはちょっと嫉妬しましたそれはうれしがっている証拠だからちょっと嫉妬しましたあなたがミロを飲んでいるからわたしはちょっと嫉妬しましたそれはうれしがっている証拠だからちょっと嫉妬しましたあなたの目が点滅しているからわたしはちょっと嫉妬しましたそれはうれしがっている証拠だからわたしがちょっと嫉妬したのはあなたが気になる存在だからわたしがちょっと嫉妬...

伊佐坂先生の声

ポケットを探ると糸くずが入っていたぼくはそれをさらにもみ込んでちいさくちいさくしたすると前から女がやってきて、その今もみ込んで丸めているものをさっさとだしなさいと言ったぼくはとっさにちょっと何言ってるか分かりませんと言った女は笑って服を脱いだ下着姿になった女はあんた面白いねと脱いだ服をぼくに渡してくれたそれをどうしていいのかわからなかったけれどぼくも服を脱いで女に君もねと渡したそれからぼくらは強く...

髪を切ってかわゆくなった

ふたりで歩いた31日の午後あしたはふらふら、月が変わるでしょう夏はおわる秋がはじまるサンデーナイトゆううつすぎて冷めたカフェオレふたりで眠った31日の夜もうすぐさくさく、月が変わるでしょう秋が終わる冬がはじまるサンデーナイト君は髪を切ってかわゆくなった...

舞姫3

北極圏に入る。いとも簡単に北極圏である。ここではオーロラが見えると言う。嘘を付け、と余は怒鳴る。こんな陽気では、オーロラも引きこもっておるわ。どちらにせよ昼は、オーロラが眠っているわけであるから、することがないわけで、であるからして、余はスーパーマーケットに赴く。そして庶民の文化を堪能するそれすなわち、安価な食料品の宝庫である。これはフィンランドであろうが日本であろうがラオスであろうが同じこと。庶...

マドンナ、騒音で訴えられる

フォー!という叫び声、階下から聞こえてきた。最初、何か映画かテレビか見ていてそれが発しているのだろうと思っていたが、その後何度も同じ声が聞こえ、気づいたらフォー!フォー!挑発するように連発、もはやフォー!の壁が下にあって、競り上がってくる圧迫感。これはたまらん、フォー!にくるまって眠れるわけがないし、フォーを畳んで押し入れにしまえるわけがないし、黙ってフォー!が消えうせるのを待つしかない、わたしは...

暖冬の見込み

あかーん、とあなた。わたしは驚いて蒸かした芋を食べるのを止めて、あなたの方を見る、思わず。あなたはニュースを見ていて、天気予報のお姉さんが、今年の冬は暖冬になりそうです、とうれしそうに説明。それを見てあかーん、と。暖冬はあかんのでしょうか、わたしは腑に落ちない。冷え性のわたしの見方、暖冬、あなたはそれを否定するの。あなたの考え聞かせて聞かせて、わたしは身を乗り出して尋ねる、なんで?ぬ、知りたいか、...

舞姫7

...

鴨場

ここが鴨場かあ、と父は言った。心底憧れ続けた鴨場にようやく来れたと言う感慨深げな声で、しかし、予想以上に何もない場所だったから、一縷の戸惑い。それから父はしばらくうろうろと歩き回り、ここがあれで、ここがあれで、などと独り言。10分後には気が済んだのか、表情がなくなって、ぼんやり一点を見つめている。酸いも甘いも鴨場にある、との言葉を信じきった60年である。父は今何を思っているのかしら、わたしは少しう...

写楽の浮世絵

目を見開いて睨んでいる、人物は手も広げて、ぱーを前に前に出している。じっと見ていると不思議なことが起こる。さっきまでぱーにしていたその手を今はぐーにしているのだ。生きている。その人物は絵であるにもかかわらず、その絵の中で生活している。当然、物を食い、恋愛して、いつか死ぬ、ぼくたちが見ている彼は、彼の一部分でしか、ない。写楽が吹き込んだ命は、最初こそほとんど自由はなかったのだろうが、それから200年...

枝豆とお酒いただきたい

熱燗でお願いします。ええ、ええ、かっとなるほど熱くしたのが好みです。仲間には熱くすりゃおめえ味が飛んでしまう出ねえかなんて嫌う奴もいますがね、あっしは熱々が好きなんでさあ、その熱々をふうふうしながらぐぐぐ、ととすする。喉が焼けらい。はは、ひりひりしてくる、その通ったあとがひりひりしてくる。胃に届いて、すぐに下っ腹の方に落ちていく。ひりひりを残してどんどん広がっていく、なんてえ刺激だ。あっしはそいつ...

墓荒らし

墓荒らしは荒い鼻息を吐き出す。そして仕事に取りかかる前に、いつもの儀式を始める。彼はジンクスとして、仕事の前に必ずその儀式を行うことにしていた。この儀式については本編に関係がないので省略するわけだが、機会があればぜひ見学することをおすすめする。非常に愉快な儀式で、あの動きを見れば癒されること間違いなしである。さて彼は儀式を終え、墓の下に遺体とともに埋めてある貴重品を掘り出そうとする。月夜である。月...

グライダー行方不明、それから

一週間が経った。瞬く間に。妙に仕事が集中し、こんなこと数年に1、2度というぐらい。わたしが見ている最中に消えてしまったグライダーのことは、その波に飲み込まれているうちに忘れてしまった。わたしは、ふたつ以上のことを同時にかんがえることはできない、便利な性質を持っているのだ。だからといってあの消えたグライダーのことを全く考えなかったわけではない。普段、仕事に取り組むときにはそれこそ完全に忘れてしまって...

舞姫6

...

舞姫2

姫よ舞え、音楽に乗せ、足ぴんと上げ。お前は史上最強のロボットなのよ。iPodに入れた1400曲余り。ところでこのiPodクラシックは素晴らしい。1400曲入れてなお、まだその10倍の容量が残っている。さらにポッドキャスト、つまりインターネットラジオである。人気のお笑い芸人から安住紳一郎というタレントせい強いアナウンサーのラジオ、150本ほど入れている。くりいむしちゅー、爆笑問題等、非常に面白い。これは楽し...

グライダー行方不明

夕焼けに染まってしまった、と思った。グライダーが赤く、燃えているような空に消えた。突然、わたしもそれを意識してみていたわけではなくて、目に入ってきて、特に思うこともなくそのグライダーを追っていただけだった。息をのんだ、きっと小さくて見失っただけだ。消えるわけがないのだ。だけど、それは瞬きしたわけでもないしとても不自然に、どこ異空間に迷い込んだように消えた。その瞬間さえわたしははっきりと見ていた。そ...

150年前のホタル標本発見

その蛍は現在のそれとずいぶん違う形であった。まず蛍の最も特徴的な部位と言っていい尻が、ふたつに分かれていたのだ。それがどのように点滅するのか、その様は定かではないが、ふたつに分かれたその両側に光るための機能が備わっており、またそれは別々の信号により点滅する仕組みがあり、であるからして、それぞれが意志を持って変幻自在に点滅するのではないかと想定された。そして全体の形も現在の形とはかけ離れている。現在...

上戸彩、役所広司の渋い声に惚れちゃった!?

彼は歌を歌っているようにしゃべる。それを聞いているだけで何か自分がコンサートホールにいて全身でその歌声を受け止めているような感覚になる。全身をふるわせている、その歌声はひどく弱々しい。今にも消え入りそうになりながら、その振動をやめない。もっと自由に、この声をあやつりたいものだ、と彼は思う。しゃべる、すると目の前にいた人が無表情になり、それは夢を見ているように、眠っているように、ぼんやりとして、明後...

僕は応援している!

がんじがらめで応援している!大都会のど真ん中で応援している!瀕死のカエルを応援している!命つきるまで応援している!声がかれても応援している!誰かを応援している誰かを応援している!意味は知らないけれど韓国語で応援している!ニュアンスで応援している!ピーナッツをつまみながら応援している!詩吟そらんじながら応援している!日だまりの中で応援している!ブルドックに吠えられながら応援している!麻酔を打って膝を...

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