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旅する蝶

蝶はしんしんと舞い、天空の隙間に潜り込む。眠るための毛布は、その星にかけてある。ママはそれをとってきてくれる、ついでにミルクだ。温めたミルクにココアを入れて、持ってきてくれる。ふかく、深く眠れるように。ママは枕元において額に口びるを合わせ、階下へむかう。そこにはパパが待っている。ふたりでポーカーをするつもりだ。賭けるものはビスケット3枚。勝った方が2枚食べて、負けた方が1枚。蝶が眠りにつく頃、完全な...

宿

宿というほどいいものではない。かといって野宿というほど悪くもない。眠ることができるスペースがあって、そこに毛布がしいてある。それだけでもう十分じゃないか。と主張する人もいるだろう。けれど、それでは満足に眠ることもできないという人もいる。要は主観、人によって様々。それでオマエはどうなんだということが重要になってくる。冒頭のとおり。別に嫌でない、だからといって住み着くつもりもない。知ってか知らずか順番...

iPodがなくなってん、俺の

iPodがなくなってんて、俺の。たしかに置いたはずやし、このゾウガメの甲羅の上に。いやゾウガメは動くからって言うけども、すっごい安定感やったんやからこれは。もう石の上にも三年、ってかんじの安定感やったんやから絶対におちひん。だいたいゾウガメなんてのろいやろ、動いたとしても、だから落ちるわけがない。ゾウガメがそこにおるんやから俺のiPodがなくなるわけがないやろう。つまりや、誰かが取ったってことやろ、それが...

ゆきのひ

雪が降っている朝だった。ぼくは目覚めると同時にパジャマを脱ぎ捨てて全裸になって、いったん呼吸を整えたうえで下着をつけずにズボンをはいた。雪が降っていることはあまり関係がない。だいたいいつもそうしているだけだ。雪はすごく激しく降っていて、すでに町は雪で覆われているし、まるで白い世界だねって耳元で囁いてくる恋人の鳩尾をついてふたたび眠らせることに躊躇はない。だらしない恰好で眠っている恋人の額に口づけを...

どうせ、あまりものでしょ?

あまりものといっても必要ないものじゃないって。あまっているだけで、ぜったいに後から使うし、置いといてほしいわけ。置いといてくれたらそれなりのお礼はするし。お礼っていうぐらいだからささやかだけど、なんとなく幸せな気分に浸れるようなの。例えばある日突然春になっているように。日の光り、もうすぐ冬が終わるんだて、風の噂で聞いたけれど本当かしら。冬は終わってどこに行くのだろうか。もちろん、冬のベッドでしょう...

つむじkz

つむじをこそばかすのは誰だ、と振り返っても誰もおらずあたしは思わず挙動不審。誰、ねえ誰なの誰なの、とおどおどと言葉を続けるものの、誰もいないのだから答えてくれるわけもなく、けれどいったん探しはじめたちいちゃんは不器用ですからそのまま捜索をやめることもできず、誰誰誰と彷徨い歩く運命なのです。さて一輪の花が挿してある花器にあたしは目を付けてははん、ははあん、そいうことか、としたり顔。つまりこういうこと...

本棚の前の椅子

座っている子をぼくは知っている。あたしも知っている。名前は確か。つる子さん。そう、そのつる子さんがどうして椅子に座っているんだろうか?たしかに、つる子さんは死んだはず。死んだはず。燃えて死んだはず。ガソリンをかぶって燃えたんだっけ?いいや、雷に撃たれたの。とにかく死んだはずのつる子さんがそこに座っているということは、どういうことだろうか。混乱してる?少しだけ。混乱しても仕方ないでしょうね、だって死...

ばらの花にいる雨蛙は足の先の爪までピンクに染まる

雨蛙は傘をさしかけたが、雨蛙としてのプライド?が邪魔をしてやめた。傘はさしたい、雨に濡れるのは嫌だったが、雨蛙は雨をむしろ喜ばねばならない。喜び舞いを舞わねばならない。剣を持って、上手に舞えば、やがて雨は上がるだろう。剣は鈍く光って尖っている。剣を鞘におさめて胸をはる。少し強くなった気がする。それは剣を持っているせいだということに気付く。雨蛙はそれほどおろかではない。剣は鞘におさまったまま、微塵も...

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