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靴下伯爵

伯爵の隣には美女がいる。もちろん、靴下ははいている。業務上、衣服をはぎ取る必要がある時も、靴下ははいたままである。伯爵は彼女の靴下を愛でている。彼女の靴下は湿っている。体質である。伯爵はその少し湿った靴下を、手袋をはいた手で触り(あくまでも清潔に保つのが伯爵の流儀である)、ぎゅうとつかむ。美女はあひんとひとつ喘いで目を閉じる。その表情が伯爵はひどく愛している。何度もやるものだから、美女の足にはあざ...

短編の感想を書いてみました1月、その2

ごめんねのなみだ少女はなんと残酷なのだろうか。時としてこの世でもっとも残酷になれるのが少女でしょうね。その世界で生きている少女、全員に告ぐ、大丈夫、あとで振りかえれば他愛ないこととして、笑い飛ばせるに違いない。そう。もうやめてください、こんな気持ちにさせるのは、と感情移入がはげしくて困る、7親戚付き合いどんどんどんと展開していくそのリズム感が絶妙です。乱れた性的な関係がユーモラスにさえ感じる不思議...

靴下の中身

靴下の中には何が入っているの?と末の子が言うので、夢と希望だよ、と応えたら、妻に睨まれた。そんなわけはない。だって現に足が隙間もなく収まっているじゃないか。あらためて説明しても末の子は、ぼんやりした顔で、夢と希望か、とつぶやいている。いけねえ、俺の悪い影響がでてしまったじゃねえか。妻もうんざりしてとんとんとんとネギを刻みはじめる。まもなく夕飯はできる、今日は豚汁だ。子はぼうっとしていたかと思うと、...

短編の感想を書いてみました1月、その1

あたしふんわりと漂ってくる閉塞感が、たまりませんね。強い意志をもたず、流されるように生きる様は、極めて現代的で、そこに危うさがあるものの、不思議と優しい気持ちになるんです。ただそのときの気持ちを語っただけという作品ですが、この路線を突き詰めていけばとんでもない傑作にたどりつくかもしれません。7ありふれたマーチいやいやよくわからないのですが、なにやらすごく意味深で、しかしはっきりとした筋もなく、曖昧...

かざらない

かざらない女がいた。飾りたい男がいた。ふたりは出会い、恋をした。女は飾らないばかりか、化粧はおろか衣服さえ嫌った。部屋ではソックスのみつけて過ごした。冷え性だからソックスは欠かせないわ。男は恋人に飾ってもらいたかった。ソックス姿の恋人はもちろん魅力的ではあるが、毎日見ていると飽きてくる。たとえばブルーの口紅を引き、目の部分はマスクでかくしたうえで、長めのタイツをはいて欲しかった。あるいは、ロボット...

靴下にまつわるはなし3

靴下をはくのが得意だという幼児がいた。まだ言葉もあやふや、ふわふわと歩いている幼児で、実際にはいてみせてくれた。さほど上手だとも思わないが、すごく必死にはいているその様が大変可愛らしくて萌えた。時間をかけて左足の靴下を引っぱってつま先にあてがうが、なかなかはまらない。靴下は生物のようにするりと幼児の足をよけてしまう。幼児はいらいらしてきている。短気なのかもしれない。ようやく左足にはまった。かかとの...

カラータイツ

ひとりで家にいるとうしろから誰かに睨まれているような気分になった。後頭部のちょうど真ん中に穴があきそうなほどの圧力を感じるのだ。圧力の主を見つけ出してつるし上げにし、炎で炙って染みでてくる油をとってやろうか。急にふりむいてみるものの主は気配を察知してすぐに隠れる。繰り返すがなかなか尻尾を見せない。主は尻尾を持っているのか。知らなかった。だったら尻尾をまずつかんでやろう、そうしたら力がなくなって弱々...

人魚姫を手のひらで泳がせる

人魚姫になりたかった。19のとき、夢見る乙女全開でつぶやいた。したら、食っていた牛丼に七味をささささささーっと振りかけられた。目覚めろよ春子、現実は刻刻と進んでんだよ。とお父様。やけになって牛丼を掻き込んだら七味がのどにはりついてひりひりさせた。人魚姫になれたらなあ、泳ぎがむちゃくちゃ上手いだろうに。すいすいと小魚さんを追い抜かし、海亀さんとにらめっこし、いたずらものの鮫さんには猫パンチをお見舞い...

かかってきた電話にでると、向こうからあえぎ声が聴こえてきた。女は、いい、いいの、と囁いている。しばらく聞いていてもやめないので、受話器から手え突っ込んで女の奥歯をつかんでやった。もちろんガタガタ言わすためである。女は肢体をひねり、受話器から離れた。俺がゴム人間だったら、そのまま伸びて奥歯はつかんだままでいれるのになあ。仕方なく空をつかむ。すると女が俺の拳をねぶってきやがる。どこまでコケにすりゃ気が...

靴下にまつわるはなし

すわって靴下を脱ぐときに、上体を曲げて手で靴下を引っぱり剥ぐ行為が好きだ。身体の固いわたしは気合いを入れて手を伸ばさないと靴下の先に届かない。運動した方がいいよ、と姉は言うが、運動ではなく、柔軟ではないだろうか、と変なところに引っかかり何もしない。片一方ずつ靴下を剥ぐ。それをぽい、ぽい、と放る。靴下は脱ぎ散らかすべきものだ。床にてん、てんと落ちていることが靴下の、自由度をあらわしているのだ。つまり...

靴下にまつわるはなし2

靴下を穿いた女性の指先が好きなんです。いえ、女性だけではありません。男性であろうと靴下さえ穿いてくれれば問題ありません。最近は男性の方が綺麗な場合もあるぐらいだからむしろ、整った指先が靴下に包まれていればそれだけで、私は満足できるのです。それを見ながらちびちびと焼酎を舐め、じわじわと脳を麻痺させるのです。金曜の夜の愉しみです。平日からそんなことはできない。日々、仕事に追われてそんな余裕はない。せめ...

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