Entries

スポンサーサイト

ラッキーちゃんの不思議な質問5

植物の茎を指でなぞると、ぞぞっと葉が動いた。こそばゆいやめて、と言うかのように動いたので。もういちど、なぞってみる。やはり動く。茎は葉につながっているのだから当然、と彼は言う。違う、違う、動かさないようにそおっとなぞっている。それで動くのだからやはりこそばゆいんだ。つまりこういうことか、と彼は彼女の背に指を這わす。ああ、ってなる。そうそうそういうこと、とつぶやく口は塞がれる。舌を絡ませてきて、もう...

ラッキーちゃんの不思議な質問4

時計を見る。なんとはなしに見ると秒針がちくたくちくたく動いていて、当然、電池を入れ替えたばかり。その確認という意味も込めている。時計は正確だと思われる時間を指し示す。まだこんな時間か、とあたしは思うわけだ。時間の進む速度が遅い。あきらかに遅い気がしたので、TVをつける。そこに時間は表示されている。ほとんど同じ時間だ。遅いわけではないのか、いや、TVだって同じこと、時の進み方が遅くなっているから、TV時間...

ラッキーちゃんの不思議な質問2

しめ鯖を箸で挟む。なかなか少し持ち上げて落とす。もちろんわざとでなく、箸に慣れていないせい。落ちたしめ鯖をまた挟もうとするが、いったん崩れたバランスの上に腰掛けることはできない。箸はそれぞれあらぬ方向を向いて鯖を拒む。もどかしいが、むしろそれを楽しむように彼女は挑む。彼女はあきらめない。しめ鯖の美味さを知っている。脂ののった鯖のコク、絶妙な甘み、酸味を知っている。だから挑めるんだ。たおれてもたおれ...

ラッキーちゃんの不思議な質問3

少し届かない。精一杯手を伸ばしてみたけど、届かない。背伸びしても無駄だとわかっている。あきらめない。あくまでも人の手を借りずに取るつもりだ。手が届かないなら踏台を使えばいいじゃない。誰かは言った。そんな問題でない。今、この瞬間に手を伸ばし、届きたい、というそれだけなのだ。踏台はどこかにあるだろう。だってあたしが届かないんだから、あたしよりも小さい、例えば幼児なら届かない所は星の数ほどある。幼児の場...

ラッキーちゃんの不思議な質問

服を脱いでみて。そう、全部よ。ああ、くつしたはつけておいて。いいえ、あたしの趣味なの。くつしたの色が気に入らない。あたしは緑じゃないと興奮しないの。これに履き替えて。いいわ。似合う。すっごく興奮してきた。じゃあ、これを持って。つべこべいわず持てばいいの。持ってかまえて。別に吹かなくていいから。へえ、吹けるんだ。ちょっと聞かせて。いい音じゃない。いや、あたしは詳しくないけど、なんとなくわかる。ずっと...

Appendix

プロフィール

なゆら06

Author:なゆら06
FC2ブログへようこそ!

月別アーカイブ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。