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kakurann no oni

ぼくが悪い子だと言うのかいベイべー。
と裸の女に聞く鬼。牙が埃でくすんでいて、目玉もどろんとよどんでいておくにある奈落からのぞきこむ気配。
女は一瞬、この状況が理解できない。ぽかーん、と口を開け、驚いているような、恐れているような、のほほんとしたような、言いようのない表情をしている。
言葉を喋る鬼、その声は紛れもなく低く男のものだったことを思い出して女とっさに、はだけている乳房を手でおおい、奇声を上げる。くるり振り返って逃げる。
鬼は両手をあげ、布の皮膚をふるふるさせて女に近づく。鬼は酒をたらふく飲んで自我を失っている心神喪失状態である。したがって犯罪として軽いものに分類される。場合によっては厳重注意されるだけかもしれない。ましてや鬼である。法律に適合するというのか。
あくまでも強気なその姿勢は、普段押さえつけている欲望を解放させているのか、本来の姿であるということか。欲望の化身。
女、鬼の中身がただの人間であり、この状況を把握し、とにかくここは逃げておいて損はない。確信して逃げ惑う。
まるで戯事のように繰り返される鬼ごっこをしているうちに、鬼は、複数いる女の内、乳房の大きな女の方に向う傾向があることに気付く。
貧乳の自分はちらりと見る程度その気なし。
となるとなんとなく虫の好かんのにやね、と腹が立ってくる。
よく見ればのろのろ橋って鈍い動き酒が鬼の足に絡み付いて、完全に泥酔状態。乳の大きさは見分けられるが、状況や法律や女の種類年齢などは見分けられないようだ。現に、動きの遅いがヴォリュームのある乳房を持つ初老の女性を追う。ただ特異な性癖のためともいえるが、追いついていざ抱きつくぞという段になって、ひ、と短い悲鳴をあげて方向を変える。
そんなことを繰り返しているうちに、鬼は動いて動いてふらふらになった。ちょっと押せばずでーんと転びそうである。
やってみると見事にずでーん。

係の人呼んだ。
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