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倍々梅梅

海は凪いでいた。はたはたと朽ち果てかすかに残る看板はゆれる。梅梅は息をひとつ吐いた。もう言葉を発する事もできそうにない。弱々しく唸るようにぬあん、と息を吐いた。その内臓の匂いを含む吐息は昇っていった。待ちくたびれた子どもはすでにパンダに対して興味を失い、砂浜で駆け回っている。どうしてこの場所を選んだのかといえば、梅梅はこう答える。「足の裏を砂が押してくる感覚、それ最高!」梅梅は最高な状態での死を望んだ。どうせ死ぬのだったら、自暴自棄になる必要もなかった。なぜなら梅梅が望むものはたいてい手に入った。手に入れてくれた、勝手にこちらの気持ちを考え梅梅専用バーなども作られたぐらいだ。様々な国の笹が食えるバーだった。サラダバーにすれば600円お得だった。人気があればいい。それをどう判断するか苦しんだ。まあいい。梅梅はほんのすこし真上を見上げて、自分を溶かす雨の降るのを待っている。
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