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俺、水族館生まれ、水族館育ち

ひゆうどすん、と産み落とす、たたきつけられた赤ん坊は脳を揺らされ、それで産声を上げるるどあああ、るどあああ。シャチは二足歩行の体勢から、ようやく座る。そこにはやり遂げたものの満足そうな表情があった。赤ん坊は相変わらず産声をあげたままであるが、早くも目を開けて、この現実を把握しようと努めている。情報処理能力が高い。自分を守ってくれるもの、自分にとって害になるもの、瞬時に判断し、自分が今とるべき行動を探している。それは産声をやめるタイミングを計るということであった、何かきっかけを探している。飼育員が近づいてきた、いまだとばかり突然赤ん坊は泣き止む、シャチは昔を思い出す、自分も、この場所で産み落とされ、同じように泣き止んだ。だから目の前にいる赤ん坊が自分の子であると改めて思った。飼育員は赤ん坊をたわしでこすりはじめる。そうだ、そうやって血を洗い流して、はやく客の前にださせたいから、待っている多くの客の前に出したいから、たわしは使い古しでいくぶん柔かくはあったが、癖がついており、それが妙に痛い、赤ん坊はごしごしやる飼育員が憎たらしくて仕方がない。
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