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色白のタイヤキ

殿方の目を気にして、タイヤキはこんがりと焼けるのを嫌がる。透き通るような白さのまま食べられたいの。こんがりと焼けたあの香ばしさ、小悪魔的な濃い欲望の黒さをとるか、逆に透明感のあるはかない白さをとるか、殿方は悩む。たしかにその透明感は安心して食べることができる。何か安らぎをそこに求めていいような気になる。しっとりとした生地の弾力、ちゅるっとのびた生地を吸い込む瞬間、しろ餡のふくよかな甘みだ、ほくほくした甘みが弾力にくるまれたまま、口の中に入ってくる。そして、幾分淡白なその生地を噛み切るときに、ぷっつりという音、咀嚼するたびにほのかに塩味がきいた生地が細かくなり、ああ、ビバ美白。対して、小悪魔よ一見すればお前は、われらに害をもたらすのかもしれない。心してかみついたが最後、あとは乱暴に乱暴に、こちらが主導権をもっているのだということを思い知らせるように、自分の立場をわきまえろというように、強引に口に含む。がつがつと噛み、引き剥がす、黒い餡がむき出しになった、さあ、お前は今、餡をむき出しにされて、それを見ながら咀嚼されているわけだ、理解しろ理解しろ、とすると、それまで強がっていた、意地を張っていた小悪魔が、とたんに弱弱しくなって、なよなよしているその香ばしい生地の外は固くかりりとしているが、中ほどにやわらかいゾーンがあってそれをぐいぐいと歯で刺激する。すると小悪魔ももう自分が自分でなくなって、叫びだすだろうよ、弱さを見せた小悪魔のああなんと可愛らしいこと、それは何事にも変えがたい。で、二つ買いました。
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