FC2ブログ

Entries

ヤギふれあい

山羊とのふれあいは人類存亡の鍵を握る。だからこそ、山羊が快くふれあってくれるように、山羊の機嫌をとらなければならなかった。山羊の好きそうなDVDを、贈り物として贈った。山羊は咀嚼して、あまりうまくないと知るとすぐに捨てた。山羊が身に付けていそうなきらびやかな宝石を贈った。山羊はまんざらでもないような顔をして、しばらく身に付けていたが、ものを食うとき非常に邪魔になるということに気付き、幾分怒りを込めて「この邪魔なもんとらんかい」と宝石をとらせた。それでも、人間が山羊である自分に対して気を遣って、いろいろしてくれるということはわかっていたから、好意的であった。人間に何か頼まれたならたいていのことはしてやろう、と考えていた。そしてその時は訪れた、唐突に、人間は山羊を鈍器で殴りつけた。すっかり心を許していた山羊は抵抗の隙すら与えられず、倒れた。どんどん倒れた。もう生きている山羊はいないと思われた。人間は歓声を上げた、安堵のため息を漏らした。山羊に広がる伝染病を封じ込めた、人類はまだ絶滅しない。山羊は絶滅したがな、とお祭り気分であった。が、山羊は死んでいなかった。仮死状態で生きていた。満月の夜に埋められた山羊が土で目覚め、もそもそと立ち上がった。満月に照らされた山羊は不気味に笑った。密かに、隠れ家をつくり、武器を蓄えた。時はきた。山羊は人間の村に奇声を上げながらなだれ込む。絶滅したと信じている山羊が武器を手になだれ込んできた恐怖と言ったら。
スポンサーサイト



この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://nayura06.blog27.fc2.com/tb.php/1976-1f84e6a7

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

なゆら06

Author:なゆら06
FC2ブログへようこそ!

月別アーカイブ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR