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ハイリゲンシュタッド/ワルツを踊れ

朝の早くに町に出る、太陽の出る少し前の、とても暗い、静かなとき。
人っ子ひとりいない町は死んでいるように思えり。
無性に寂しくなる、怖くなる、誰かに抱きしめてもらいたくもなる。
そんなときに限って誰もいないのだ、まったく人生はうまくいかないものだ。

突然、太陽は昇る。町を照らす。
色を取り戻す町のあちらこちらで、人々は目覚めて、愛を語らう。
パンの焼ける匂い、珈琲の薫り、顔を洗う音、みずが流れ出す。
郵便配達の少年は一生懸命自転車のペダルをこいで、家から家を駆け巡る。
深呼吸をすると朝の空気だ。

楽器がハミングして、織りなすメロディは取り留めなくて不安定、だけれども次第に熱を帯びる。
ひとつになる。胎動を感じる。喜ばしい振動はまだ少し先の方。もうすぐ。
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