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フィンランド大統領とフィンランド首相

フィンランド大統領はやあと手を挙げて、部屋の中にフィンランド首相を招き入れた。フィンランド首相はやあと手を挙げて、案内されるままに部屋の中に入る。ふたりはなかよしだった。部屋の中でソファに座り、ふたりはフィンランドの未来について話し合う。その模様はテレビ中継されている。フィンランド中にその映像が流れている。ほとんどの国民はその映像を見ている。大統領は第三のビールのことに触れる。美味しいから首相もぜひ試してみて、ビールと何も変わらないから。大統領はそういって、胸ポケットから第三のビールを取り出し、プルトップを引き、首相に差し出す。首相はビールどうこうのはなしじゃなく、胸ポケットに入っていたことが気持ち悪く、何より冷えてなければ美味しさなど半減以下じゃない、とビールを受け取ることを躊躇する。大統領は、どうしたの?飲んでみてよ、と強引に握らせようとする。たまらず首相は尋ねる、どうして胸ポケットに第三のビールを入れてきたの?窮屈でしょうし、せっかくのビールがぬるくなること必至じゃない。大統領はそれを聞いて、そういえばそうか、ビールはぬるくなってしまえば飲めたもんじゃない、と思い直す。それもそうね、うっかりしてたわ、ほら、あたし、暑がりじゃない?だから第三のビールを胸ポケットに入れてるとひんやりするの。たしかにひんやりはするけれど、そういう風に使うものじゃないし、すぐにぬるくなるでしょうよ、非効率よ。大統領と首相はしばらく言いあう。映像は途切れることなく、アングルを変えることなく流れ続けている。やがて、首相の理解を得られない大統領が第三のビールを投げ捨て、うなり声を上げる。威嚇の合図だ。首相も続けて、頬を思い切り膨らませ、顔が赤くなっていく。天敵に遭遇した時の習性だ。両者、今にも飛びかからん、映像では実況、解説がつく。フィンランド国民は、ようやくはじまったと第三のビールを冷蔵庫から取り出して、その映像を肴に。
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