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これが龍馬のいろは丸じゃい

龍馬は得意気、なにせいろは丸がすごく立派で、みんな歓声を上げている。うらやましそうに見ている。売ってくれ、と交渉してくるものもいる。デジカメで撮影しているものもいる。いろは丸の歌を作って合唱している合唱団もいる。絵を書くものもいる。音声記録として残し、ラジオ局に売り込むものもいる。龍馬はそれらのものに笑顔で応じ、好きにさせていた。これがおいどんのいろは丸じゃい、と胸を張った。そこに突如としてあらわれた黒船、いろは丸の10倍の大きさで、勢い良く煙を立ち上げて、勇猛果敢に港にやってくる。こんな片田舎の港じゃ狭すぎるから、沖の方に停泊させた。こうなるといろは丸のことなど誰も関心を示さない。人々の関心は黒船になる。いろは丸にやっていたことをそのまま黒船にする。龍馬は悲しげ。格の違いを見せつけられた感がある。アメリカは偉大じゃのう、とつぶやくが、そのつぶやきだって今では誰も聞いていない。だんだん腹が立ってくる。龍馬だって日本男児じゃい。黒船がなんじゃい、日本人なら日本で作った船じゃろうが。突撃じゃ、と龍馬はいろは丸に乗り込んで黒船に向かう。何をするわけでもない。ただ驚かせてやろうと思っただけ。黒船、小さい船がこちらにむかってくる、蝿を払うように大砲を撃つ。威嚇。龍馬かなりびびる。すごい水しぶきが上がった、水しぶきが落ちてきていろは丸は沈む。海の底。龍馬はまだ死ねない。死ねない、と泳いで岸に着く。人々が笑っている。自分のことを笑っている。さっきまであんなに尊敬されていたのに今はあざ笑っている。龍馬は、笑顔って残酷だな、と思った。
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