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石田純一の後継者、ISSAに

石田が重い口を開いたのは、コロシアムでの闘いを終えて控え室、妻の東尾に口元ににじんだ血を拭ってもらいながら。「もう引退する、体力の限界だ、俺にはもう色男はつとまらねえ、後継者は一茶だ」。担当記者群からどよめき、天井を破ってお空に広がる。翌日の新聞、発表される。石田は引退、一茶が後継者。ダンスレッスンをしている一茶のもとに記者が集まる。多くを語らない一茶、ひとこと「夏草や純一どもが夢の跡」どよめき。一茶は石田の意志を受け取り、色男として今後過ごしていることを暗に誓ったのだ。世の女性は色めき立って、一茶の前に現れる。稀代の色男が代替わりした。抱かれなければ、と誰もが思った。女性だけでなく、男性も、なんなら一度ぐらいなら抱かれてもいいやと、その隙をうかがった。一茶はなかなか隙を見せずに、ダンスレッスンをこなしていた。以前と何ら変わりなく。人々も記者も退屈だと感じるようになった。石田の意志を継ぐものとして一茶は受け入れた、しかし受け入れただけでこの10年一人の女性として抱いていないではないか。石田の判断は間違っていたのではないか、一茶は何もできない臆病者なのではないのか、と騒ぎはじめた。騒ぎをよそに一茶はダンスレッスンを続けた。20年が経過した。石田に孫ができた。一茶はやはりダンスレッスンを続けていた。今となっては誰も注目していない。かつての美しい容姿や肉体は衰えていた。ある日、一茶はダンスレッスンを止め町に繰り出した。もう誰も一茶だと気付かなかった。ただの細めの中年だと認識した。一茶は早速女性に話しかけた。女性ははじめ、なにこのおっさん、と相手にしなかったが、一茶からにじみ出る色男のオーラに次第にやられて、すぐに虜になってしまった。もう何も目に入らない。女性には夫や子どもがいたが、それらをすべて投げ捨てて、女性は一茶の元を離れなかった。そういう風にして一茶は何人もの女性を虜にした。かくして、長い列になった。一茶隊と名付けられた。一茶は旅を続けた。一茶隊はどんどん長くなった。大陸へ渡る。さらに伸ばしていく。ある日、一茶が力つきた。その場で動かなくなった。一茶隊は機能を停止した。万里の長城の完成である。
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