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腐乱する兄と生活するということ

兄が死んでずいぶん経つ。その間、兄の肉体は徐々に腐り、今では強い匂いを放つ。その匂いは私に死の夢を見させる。ふとある瞬間、兄が生きかえって食事を探しているような気になる。当然、兄は死んだままだし、匂いは相変わらず漂っている。自然の摂理、近づくと無数のちいさな虫が兄を土に還そうと、侵食していく。虫は兄の皮膚の上を這いまわり、穴を見つけては、あるいは穴を造り出して、内部に入っていこうとする。そして、兄を食いつくし、排泄物を出し、徐々に兄を土に変えるのである。私は未だ兄の近くで生活している。それは兄に対する義理か、はたまた兄に対する愛か、ただのきまぐれか、分からない。しかし、私はここで兄とともに暮らし続ける。私が兄のことが好きだったのは確かであるし、ずっと一緒にいたいと願っていた。だからこうしていつまでも。そう思っていたある日兄はホケンジョという人間によって連れ去られた。
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