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帰省ラッシュ!帰省ラッシュ!帰省ラッシュ!

この旅でぼくは大人の階段昇るだろう。ふるさとに待っているのは女の子で、彼女ときっと、ぼくは性交をすることになるから。そう決まっていたのだ。約束だ。もうかれこれ10年前になる、ぼくが14歳のとき、彼女と約束したのだ。10年経って、まだ性交経験がなければわたしがしてあげますよ、と。当時、ぼくは照れ屋さんで思いが上手く伝えられずに、愛想笑いを浮かべていたっけ。本当はすごく嬉しかったのに、その想いをひょうげんできなかったことはその後のぼくの生き方を左右したともいえる。とにかくぼくはまだ性交経験がなく、そのそぶりさえ見せられず、それはつきつめていけば彼女があんなことを言ったからだとぼくは主張するわけで、だからつまり彼女のせいでぼくはまだ性交経験がないのだから、しっかりと償いをいただいても全然悪いことではないと24歳のぼくは結論を出した。最高裁までもつれこんでも勝てる自信があった。彼女は地元で、美容師をしていると風の噂で聞いた。ぼくのことを覚えているだろうか、否、そんなことを考えるのも失礼なはなしだ。これからぼくは彼女と性交をするのだから、覚えているに決まっているじゃないか。10年間、正確には8年ほど、彼女に会っていない。しかし、ぼくは彼女がどんな風になっているか想像できる。町でばったり出くわしても気づく自信がある。そうだ、ぼくは彼女が好きだったのだ。大好きで、何度も告白しようとさえしていた。どうしてぼくは彼女に告白しなかったのだろうか。ほとんど、告白されているようなものじゃないのか、10年後に性交の約束をするのは。少々回りくどいけれども、全く好きでもなければそんなことを言うはずもない。それなのに、10年前のぼくよ、どうして、ではつき合いませんか、と言わなかったのだろうか。ばかばか。ぼくの大バカやろう。待っていてください。ぼくはたしかに戻ってきて、君と性交をする。はじめての性交を素晴らしいものにするために、様々な本を読んで勉強しています。非常にたくさんの文献を参考にぼくは自分なりの技術論を組み立てて、それを実践できる訓練を積んできた。大丈夫、ぼくにすべてをまかせてくれたまえ。しかし、彼女は性交経験があるのだろうか。ルールとしては別に性交しているとしても間違いではない。ぼくが誰とも性交をしないと言うのが唯一のルールだから。彼女がどんな性交を何度していようが関係がない。が、気になる。すでにしているとしたら、ぼくは彼女よりも経験が少ないことになってしまう。リードされるのだろうか。彼女に。それはできれば避けたい。たしかにそれも一興ではありますが、ぼくとしてはぼくのリードの中で進めていき、あくまでも包み込むのはぼくの方でありたい。しかし経験があるならば彼女にすべてをまかしてしまうしかない。ぼくは恥をかきたくない。ああ、こんな段階になってもまだ、ぼくは格好を付けているのか。なんとおろかな自分がいやになる。まったくいやだ。そんなことどちらでもいいじゃないか。どうでもいいじゃないか。ふるさとの駅に降りる。人は少ない。相変わらず寂れた町だ。この町に彼女がいて、ぼくを待っている。そう思うと胸が高鳴ってきて、暴走する老人が運転するスクーターに気づかずに、どすん、打ち所が悪かったんだねえ、そうか、ここは空の上か。
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