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そんな日もあるさー
  • 2011-05-28 19:26
  • きむちワイン
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冷たい雨

雨漏りだった。冷たい、って言った。あいつが言った。あたしはそれを聞いていた。ベッドの下で聞いていた。すぐ近くにいた。息をひそめていた。油断したら襲いかかる予定だった。あいつはあたしの妹を傷つけた。許されないことをした。あたしは復讐のために忍び込んだ。何よりも大切な妹だ。あたしは何を失っても妹を守りたい。けれど守れなかった。せめてものむくいだとあたしは復讐してやる。妹は望んでいないかもしれない。なにせ、あれ以来妹は部屋から出てこない。妹の姿を見ていない。妹とはなしもしていない。全部あたしの想像で、あたしの勘違いかもしれない。複雑な事情があるのかもしれない。だけど、あたしは確信している。妹は深く傷つけられ、立ち直れない状態になっている。あいつに復讐すればなんとか改善されるかもしれない。あるいはもっと悪くなるかもしれない。だけど、わかってくれると思う。あたしの思いを妹はわかってくれるはずだ。あたしたちは仲が良かった。すごく仲が良かった。すべてを壊したのはあいつだ。妹は熱病にかかったようにあいつを愛していた。見ていて気持ち悪くなるほど、愛していた。それ自体は別に悪いことではない。別れ話が出た時も、よくあることであり、仕方のないことだ。若い二人の気持ちは変わりやすい。妹は変わらなかったが、あいつはすぐにかわった。あいつが選んだ次の相手がいけない。あたしだった。あたしは知らなかった。妹の相手があいつであると知らなかった。うわさや名前はよく聞いていたが、まさかあいつのことであると知らなかった。知らぬうちにあたしは妹を傷つけていた。あいつはもちろん知っていたのだろう。事実を知った時の妹を想像する。あまり考えたくない。さぞかし、運命を呪っただろう。あるいはあたしも呪っただろう。あいつは深く愛していたから、怒りの向う先にはなかったかもしれない。とにかく妹は心を閉ざした。あたしは後にそれを知って、愕然とした。あいつに聞くことができなかった。怖かった。妹の思い、のしかかってきた。何もあたしに言わない分、のしかかるものが大きいと思った。あいつはやがて、ベッドに横たわった。すぐに寝息を立てはじめた。時がきた、と思った。あたしは静かにベッドの下から這い出た。持ってきた包丁を強く握った。あいつはぐっすりと眠っていた。あるいは幸福な最後だと思う。あたしもあなたを愛している。愛しているからあたしはここにいる。包丁を首筋に当てた。涙が流れそうになる。包丁を引けば、何センチか引くだけですべて終わる。あたしは力を込めて、包丁を引いた。首筋がすごく熱い。痛みは何もない。あなたはそうやってゆっくり眠っていればいい。ふらふらしてきて、意識が
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