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[C594] 牧歌的悲哀

ひょっこりと銀行の窓口に現れた「牛」は言葉を話す。その上口座を作りたいと言う・・。

計画的避難区域に取り残された家畜は、もう放牧状態でやせ細りながら牧場や原野をさ迷い歩いていると聞きます。無為無策な政治に見捨てられた「牛」が自分の身は自分で守ろうと行動する。その先が銀行の窓口というのが何とも可笑しく、そして哀しい。

行員と「牛」とのやりとりは軽妙で上質なショートショート仕立てですね。
  • 2011-06-04 15:23
  • 三四郎
  • URL
  • 編集

[C598]

気づけば日常生活に浸っていて、震災のことなど忘れてしまっていることがあります。
時間の経過によって忘れるのは、生きていく上で大切なことではあるんですが、まだまだ不便な生活をしている人や、動物が確実にいるんですね。

山本シュウさんも、誰もができることをできる範囲で継続して、やろうと言っていますが、そのとおりですね。

牛も先行き不安でいっぱいなんでしょう、だからついに思わずしゃべってしまっただと思います。
  • 2011-06-05 06:50
  • なゆら
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計画的避難区域の牛

「どうも、牛です」

「しゃべった!」

「しゃべるぐらいできますよ」

「そうなの?」

「普段しゃべらないだけです」

「本当はしゃべれるんだ」

「ほとんどの牛はしゃべれますね」

「で、なんのよう?」

「口座を作りたいのです」

「口座を?」

「牛も不安定でして、一定の量貯めておかないと先行き不安で」

「はあ、そうなんですか」

「口座があれば貯められるんですよね?」

「はい、貯められます」

「それではひとつ、つくっていただけませんか?」

「ええと、ではこの用紙に記入いただけますか?」

「あなた」

「はい」

「あたし、牛ですよ」

「はい」

「牛が文字を書けるわけがないでしょう」

「そうなんですか」

「牛を買いかぶってはいけません」

「あの」

「なんですか?」

「念のため、お聞きしますが、免許証とか、保険証とか、身分証明書はお持ちですか?」

「健康状態優良証はもってますが」

「それだけで口座は作れませんねえ」

「ええ!牛の唯一絶対の証明書ですよ!」

「ちょっと上のものと相談してきますので、椅子に座って、お待ちください」

「座っていいんですね?」

「どうぞ」

「本当にいいんですね?」

「どうぞ」

「わかりました」

「では少々お待ちください」

「よろしくお願いします」

「お待たせいたしました」

「早かったですね、予想通り椅子は壊れましたよ」

「牛が口座を持ってるなんて話題性があるし何かの宣伝になるかもしれない、作ってやれ、ということでございます」

「あけすけに伝えなくてもいいです、まあ、よかった」

「では、文字を書けないとのことですので、代筆します」

「お願いします」

「ところで、確認なんですが」

「はい」

「牛はどうやって報酬を得るのでしょう?」

「生きてるだけでくれるのですよ」

「ただ生きているだけで?」

「ええ、あたしはそのもらった分を全部食べずに残すわけです」

「食べずに?」

「それを口座に貯めようかと思っています」

「あの」

「はい」

「貯めるものって、干し草ですか?」

「干し草です」

「ああ」
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計画的避難区域に取り残された家畜は、もう放牧状態でやせ細りながら牧場や原野をさ迷い歩いていると聞きます。無為無策な政治に見捨てられた「牛」が自分の身は自分で守ろうと行動する。その先が銀行の窓口というのが何とも可笑しく、そして哀しい。

行員と「牛」とのやりとりは軽妙で上質なショートショート仕立てですね。
  • 2011-06-04 15:23
  • 三四郎
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[C598]

気づけば日常生活に浸っていて、震災のことなど忘れてしまっていることがあります。
時間の経過によって忘れるのは、生きていく上で大切なことではあるんですが、まだまだ不便な生活をしている人や、動物が確実にいるんですね。

山本シュウさんも、誰もができることをできる範囲で継続して、やろうと言っていますが、そのとおりですね。

牛も先行き不安でいっぱいなんでしょう、だからついに思わずしゃべってしまっただと思います。
  • 2011-06-05 06:50
  • なゆら
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