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僕が旅に出る理由なんて何ひとつない4

(沖縄編32)

気づけば脳がぐわんぐわんに揺れ始めていた。確実に。

ぐわんぐわんに回っていた。何や知らん民謡か、そんな独特の旋律を持つ歌が流れる。それをきっかけにわたしの頭の中で理性と常識をつないでいる線が飛んでしまう。生まれて初めての感覚だった。気づいたら手がかくかくと動き回っていた。足が止まりそうになかった。ので、私は、それら各自の自由に身を任せることにした。すでに逆らう事は出来なかった。何かすごい大きな木からを感じた。音楽の。席を立ち、踊る。わたしたちが踊る。それにつられ、というかほぼ同時だったと思うけど、店の常連さんたちが、立ち上がり踊りだす。店の店員さんも、最期に、それでも躊躇していた熟年のカップル、お父さんのほうが最期まで渋っていたけれど、照れていたけど、みんなに促されて立ち上がり踊りだす。音楽の渦に巻き込まれたわたしらはひとつだった。
踊れたのか、いやわからない、完全にてきとうだし。踊りなんて知らない。とにかく手足が動くから任せるだけでした。太鼓のビートに乗り、飛び上がる。昨日の今日からは一味二味も違うんだぜ、手足がぶつかりあい、飛び上がり、スニーカーで床を鳴らしながら、狂う目から。
何かちょっとした有名人がきていたらしく、あなたたちラッキーよ、といわれ「イエー!ラッキー!」飛び入りで歌い出す。歌詞を忘れてる。酔っているんでしょう。妖艶にゆれる声、「イリオモテヤマネコの子ども」と紹介された小太りの人が叩く太鼓の振動が腹の底に響いてくる。
最後の夜だから、色んな想いが全部出て来て、次第にうわあと頭が熱くなる。時間の感覚がずれはじめている。
なんだかわけがわからなくなる。訳も知らないで、踊っている。これを滑稽というのかもしれない。もうどうでもよかった。
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