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僕が旅に出る理由なんて何ひとつない5

(沖縄編33)

彼らの、歌う時の表情がいい。
微笑を含む口元がきりりとしまりメロディを発する時、真っ直ぐに深い所にまで届くのです。

そしてこちらも負けじと、わたしたちの、踊っている時の表情がいい。「さあもっと踊ろうね!」という言葉のアクセントはあのアクセントで、「ええ、踊るー」と言う言葉のアクセントはこのアクセントで、それらが入り混じる空間が心地よかった。島に生きる人々の血が流れる音楽がオーロラみたいに宙を舞っている。沖縄を、歌を心から愛しているその気持ちがにじみ出ている。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆ならおどらにゃ損損!」それはどっかちがうとこのじゃないのか!でもええねん。
いつの間にか店の人がハンディデジタルカメラでその様子を録画する。これ、広報誌に出すからねー!しらーん!けどいえーい!わたしは例えばサッカーワールドカップで日本が勝った時、実も知らぬ隣の人と抱き合って喜びを分かち合うシーンをテレビが映し出したのを、冷ややかな目で見ていた。つは、ありえん。でも今は、あの感覚、分かる気がする。魔法にかかったみたいに、沖縄の音楽、わたしは虜になってしまったんです。抱き合うのもいいかもしれない。身も知らぬ、人々に抱きつくのもいいかもしれない。そこに幸福があるのなら。かなり酔っている。強い泡盛を飲んでいるうえに、頭をガンガンに振って踊っているものですから、回っている。体中に泡盛がまわっている。走り回っている。正直、わけわからん。君誰やっけ?あ、はじめまして。「今日は若い人たちが来てるから調子に乗ってまだ続けるよー!」「おお!」さらに飲み歌う。しっとりと、なだそうそう、が流れる。涙が出そうになるんだ。帰りたくない。あんな寒いとこに、帰りたくなかった。住みつきたい。とさえ思う。僕が旅に出る理由なんて何ひとつない。

沖縄、もちろん他の場所も良かった。いちいち感動した。ひめゆりの事実は、バカンス気分の頭を殴られたような衝撃だったし、数々の世界遺産にそれぞれ圧倒された。
しかし、それらはただの前ふりだったのだとさえ思う。すべてはこの瞬間の為の前座でしかなかったのです。

決して巧くまとめたくないでおこうと思います、しかし気づいてしまったんだ。

音楽は、偉大だ!
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