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明け方、何もないところでバスを待つ

来るあてのないバスを待っていると、初老の男性に話しかけられた。さっきからずっと待っているようだけれどなにをしているんだい。いや、バスを待ってるんです。ここにバスはこないよ。そうなんですか。そうだよ、バスはバス停に来るものだろう、この道沿いにはバス停はない。ないからといって来ないとも限らないじゃないですか。いやこないよ。どうして言い切れるんですか。可能性が0ではないけれど、非常に低いと思うし、仮に来たとしてもそれは貸し切りのバスで、あなたを乗せるために停車してくれないよ。でも、0ではないってことは、待つ価値はあると思うんです。バスでどこにいくんだい?どこでもいいんです、バスに乗れば解決する、連れて行ってくれるはずなんです。どこに。わかりませんが、運転手さんが全て知っていると思います。そうだろうか、あなたはバスに対して過剰な期待をしているんじゃないかな。わたし思うんです、別に目的地なんてどこにもない。ただバスに乗って、座席に座り、動き出す風景を眺めるだけで、なにか解決するんじゃないかなと。そうかもしれないね、でも、ここにバスはこないよ。いいんです、わたしはもう少し待ってみます。じゃあぼくも待つとしよう。来ないんじゃないですか。来なくてもいいじゃないか、少しの間待ってみるよ。しばらく、男性がわたしの横顔を見つめているのがわかった。
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