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額から汗を噴き出しながら見上げた空の色

黒かった。夜ではない。まだ夜ではないのに黒かった。雲に覆われていたわけでもない。漆黒の闇のようだった。どうしてだろうと考えた。少したつと青くなった。すごい青だった。意識が遠のいていくような青さだった。そうかぼくは疲れているんだと思った。すごく疲れているから青い空を黒く感じたのだと思った。ぼくは歩いている。さっきからずっと歩いていた。さっきというけれど、もう3時間ぐらいだっただろうか。ひたすら歩いていた。どうしてぼくは歩いているのだろうか、理由は忘れてしまった。理由などはじめからなかったのかもしれない。歩きたかったから歩いている。それでいいじゃないかと思った。なんの遠慮もいらない。歩くことに理由も遠慮もいらない。ぼくは歩いている。どこかにむかっている。まっすぐに続く道を、歩いている。背負っているものはなんだろう。ぼくは何かを背負わせれて歩いている。たのまれたのだろうか。自ら背負ったのだろうか。忘れてしまった。どうでもよくなった。空が青かったから。ぼくは吸い込まれてしまいたいと思った。願えば吸い込んでくれるのではないか。それぐらい考慮してくれてもいいじゃないか。神様、ぼくはこんなにも願っているのだから、その願いをぜひ叶えてください。ぼくは願った。歩きながら願った。風景は代わり映えしない。ほとんど同じ風景だ。誰かの息づかいが聞こえる。息づかい。僕のものではない息づかい。ぼくはあたりを見回す。おもりのついたバーベルを持ち上げている女がいる。バーベル、とぼくは思い出す。ここは都会で、ジムだ。身体を動かしたい人のための施設だ。ぼくは運動不足を解消したくてこのスポーツジムに入会し、今歩いている。ずいぶん歩いたものだ。
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