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気になるあの娘/相対性理論

あの娘だ、あの娘がわたしの脳内にあふれている。先日から、ちょうど一週間前から、あの娘はわたしの脳内に入ってきて、脳幹を揺さぶり、ぐちゃぐちゃにして、かじりついて、咀嚼したあと、さもまずいものを食べた時のように吐き出して、なお微笑んでいる。あの娘がいたのは、クレープ屋さん。わたしは甘いものが大好きで、甘いものを見つけたら、できるかぎり深く考えずに食べることにしている。たまたま見つけたクレープ屋さん、わたしがそこでバナナの入ったチョコクレープを食べるのは当然。作ってくれたのがあの娘だった。手つきは非常に危ない。こげてしまうんじゃないかとも思う。実際少しこげている。あきらかに経験不足。そんな作り手をフロントマンとして出していていいのか、とクレープ屋としてはちと苦言を呈すが、わたしはすべてを水に流してしまう。娘が作っているのならわたしはそのこげて様々な具がはみ出たクレープを喜んで食べようではないか。娘は微笑んでクレープを渡してくれた。暖かい。なんて暖かいのだろうか。こんな暖かいクレープは見たことがない。わたしはすぐにかじりついた。味どうこうではなく、気持ちがおいしい。一生懸命作ったんだろうなという気持ちがおいしいじゃないか。わたしは夢中で食べた。娘は少し頬を赤らめていた。自分の不器用さを恥じているようだった。あ、あ、と吐息を漏らした。具合が悪いのだろうか。どこか具合が悪いのですか、と声をかけてみた。大丈夫です、あ、かぜです、と娘はさらに頬を赤らめた。娘のすぐうしろからちいさく男の声が聞こえた。男は、こんなに濡らしやがって、と言った。けなしているような口調だった。娘はごめんなさいごめんなさい、といってから、あ、あ、と吐息を漏らした。わたしは娘がかわいそうになった。いくらクレープ作りが下手だからってそんなに罵らなくてもいいのに。何か困っていることがあったら力になるから連絡しなさい、と娘に言った。だいじょうぶです、ああ、ああ、かぜをひいているだけです、ああ、ああ。娘の吐息がはげしくなった。うしろの男の声もはげしさをました。娘がすごく揺れている。貧乏揺すりだろうか、娘は一定のリズムでぱんぱん揺れている。娘の吐息がすごく大きくなって、はあああ、と最後に一息はいた。そこでわたし、気づいちゃったよ。これ、猥褻映像だ。撮影してるんだ。なんだ娘、仕事かア、気付いたらわたし、なんだかばからしくなっちゃってね、それ系の猥褻映像を求めて町を彷徨ったよ。
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