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虎/ハンバートハンバート 6

その吠えた声はラーメン屋の天井を突き抜け、空へ、届いたであろう。駆けつけた警察、特殊部隊に俺は羽交い締めにされ、檻に入れられていたよ。檻は鉄でできていて、俺の力ではびくともしなかった。俺は抵抗する事もなく、檻に入れられた。なんというか、もう気持ちがなえてしまったわけだ。何もする気が起こらない。すべてむなしい。損な境地になっていた。どうにでもなれ、とホンキで思っていた。何日か、俺は檻の中で過ごした。食べ物もあまりうまくない。生肉はくれるが、生野菜は全然くれない。健康に悪いじゃないか、と俺は不満だった。そのことをいくら伝えても野菜は増えない。

ある日、檻の前に立っていたのが飼育員だ。こんなところで出会えるなんて、俺は自分の目を疑ったよ。その飼育員はやはり上野動物園の飼育員で、長年虎を担当しているのだそうだ。それなら虎の気持ちがよくわかっていいじゃない、と俺は早速事情を説明した。飼育員は俺のはなしを少しも疑わないで聞いてくれた。それだけで十分だった。俺ははなしを聞いてくれる友人が欲しかったのかもしれない。俺が話し終わると飼育員は優しい笑顔を見せてこう言った。

わかりました、事情はよくわかりました。つらかったでしょう、虎さん、ここはぼくにまかせてください。けっして悪いようにはしません。ぼくがうまい具合にしてさしあげますから。

なんという頼もしさだろう。もとより、俺には飼育員にまかせるしかないわけで、願ってもないとうなづいたよ。
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