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僕が白人だったら/andymori

「僕が白人だったら、もう少し背が高かっただろう、なぜなら白人はたいてい背が高いからね」とケビンは言った。つまりケビンは白人ではない。背が高くない。列のまんなかほどで、目立っていない。ケビンというぐらいだから、さぞかし鼻が高く、目元のほりが深く、髪はくりんくりんで、目が青い。可愛らしい白人をイメージしていたのはクラスの大半だった。入ってきたその人はイメージとはかけ離れていた。離れすぎていた。ちゅうか、目が。肌の色は黒かったし、髪も剛毛で鉛筆が突き刺さりそうなほどだった。たしかに鼻が高くほりは深かったが、それは肌の黒さ故に威圧感を醸し出していた。誰も声をかけるすべを知らなかった。だからケビンは黙ったまま、理解しているのかどうか怪しい授業に耳を傾けていた。

ようやく打ち解けてたと感じたのは、それから一週間後、ケビンのおじいさんが有名な発明家だとわかったときだった。それについて詳しく話すことはない。あたしは発明家について興味がないし、話してもあなたはなにも得られないだろうから。ケビンはあたしたちが抱いたイメージに対するコンプレックスを露にした。ケビンは日本語が上手だった。理解しているのかどうか、というのはひどく失礼なことで、ケビンよりも日本語に詳しいクラスメイトは誰もいないほどだった。

「白人になりたいわけじゃない、むしろ僕は白人を嫌悪している」ケビンはその日冗舌だった。梅酒のロックを一気に飲み干すと深いため息をついてシャワーを浴びにいった。あたしはピーナッツの殻を剥いている。
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