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On The Sunny Side Of The Street/Louis Armstrong

馬車に乗っていたんだ。朝の日差しが差し込んでくる。通りはにぎやかで、ぼくは果物を運ぶ少女を眺めていた。少女は自分の身体ぐらいあるかごを頭の上に乗せて、果物を運んでいた。あれは柑橘類の一種だろうか、ぼくはふいに少女に果物のことについて尋ねてみたくなり、馬車を止めた。馬がひひんといなないたが、通りのにぎやかさにかき消された。ぼくは馬車から降りた。通りはすでに暖かくなっている。行き交う人々の体温がそのまま通りに重なって、通りの気温を上昇させているのではないだろうか。少女は早足で歩く、すでにぼくのいるところから遠くに離れてしまった。いかん、ぼくは君に話しかけるために馬車から降りたというのに、これでは話しかけられないではないか、と独り言。再び馬車に乗る。あの少女を追いかけてくれ、と召使いに命じる。従順な我が召使いは馬を鞭打つ。馬車が走り出す個の通りはあまり整備されていないようで、でこぼこしている。馬車がかなり揺れる。もう少し、とぼくは命じる。ゆっくり走ってくれないか、こんなにゆれているとぼくは馬車に酔ってしまう、非常に不快だ。召使いは申し訳なさそうに、しかし決してうなづかない。馬車が走る音でぼくの声は聞こえないのだろう。曖昧にうなづいて同じように走らせる。ぼくはもういちど、今度はありったけの大きさで伝える。召使いは耳をすましてぼくの声を聞こうとする。そして、大きくうなづき、さらに強く鞭を打つ。なんてことだ、奴はぼくがもっと急げと言っていると解釈してしまった。さらに揺れははげしくなり、ぼくはぐでんぐでんに揺られる。このままでは馬車に酔ってしまうことは必死だ。少女に話す気力を失ってしまう。頭が回らない状態で話しても支離滅裂になってしまう。変なおっさんが急に話しかけてきたら少女は驚き、頭に乗せている果物を落としてしまうかもしれない。きっとお手伝いをしているのだろう、貧しい暮らしをしている少女は、幼い頃からお手伝いをしていて、商品の果物を落としてしまったらひどく怒られることだろう。それは少しかわいそうだ。ぼくは少女にかなしい思いをさせたくない。馬車は少女を追い抜かし、通りの外れに止まる。喧噪がずいぶん小さく聞こえる。いや、進んでくれ、とぼくは召使いに命じる。は?と聞き返してくるから、だから馬車を出せ、と怒鳴った。召使いは怪訝な表情で鞭を振り上げる。
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