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(恋は) 百年戦争/相対性理論

おじいさんの代から恋している。受け継ぎわたしは恋をした。恋をすることがわたしの役目なのだと言われた。その恋が成就することはない。恋をすること、それ自体が目的であり、終着点である。わたしは意味もわからず恋させられた。わたしの気持ちなどそこに挟み込む余地はない。もちろん、若いわたしには、若い欲望があり、それを満たすために様々な行動をとる。とりわけわたしの欲望は強く深くしつこい方で、それをおさめるために苦労した。それについては別に語る必要がない。わたしも語りたいとも思わない。拒絶する人もいるだろう。

恋をした若いわたしは思いを募らせる。いくら募らせようとも、どうすることもできない。なぜなら恋する相手は固く冷たい石でできている。わたしの実家の近くにあるお地蔵さんだ。動かない、と言えば語弊がある。なぜなら、お地蔵さんは時々座る位置を変え、あくびをし、供えられたまんじゅうをつまんでいるから。お地蔵さんに恋しているわけであるが、別に強制されているわけではない。もちろん、恋しなさい、そうしなければならない、と教えられたのは事実である。

どうしてわたしの一族がお地蔵さんに恋しなければならないのか。かつて、人間とお地蔵さんが敵対していた頃、もう100年も昔の話。(恋は) 百年戦争。

お地蔵さんのはなったロケットランチャーがいつくの村を破壊しただろう。お地蔵さんの撒いた生物兵器がどれだけの人間をダンゴムシと同程度にしただろう。お地蔵さんの科学力は人間を遥かに凌駕していたのだ。お地蔵さんがその気になればとっくに世界はお地蔵さんのものになっていただろう。そうならなかったのは我がおじいさんのおかげである。おじいさんは自らを犠牲にし、お地蔵さんのフトコロに飛び込んだ。自分はどうなってもいい、自分の身体は好きにしてくれ、だからもう、人間には手を出さないでくれ。お地蔵さんたちはおじいさんを穴蔵へ連れて行き、3日3晩陵辱の限りを尽くしたと言う。終わった後、誓わされた、お前の一族は代々お地蔵さんに恋すること、そうすればおとなしくしておいてやる。それから100年あまり経過した。
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