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自閉探索/ASIAN KUNG-FU GENERATION

うさぎしゃんは妙な顔をした。ぼくが、うさぎしゃん、と声をかけたからか。そういえば、まだうさぎしゃんが、うさぎしゃんとして認知されてはいないのだった。うさぎしゃんはぼくの中でのコードネームみたいなものだし、一般的には管理人さんで通っている。ぼくは管理人しゃんと言い直した。最近、悩みでもあるのですか?

「いや、別に悩んでねえよ、つうかどうしたの?なんか不具合がありましたか?」
「不具合があるとしたら、あなたの心の中にありますよ、管理人しゃん」
「どういうこと?」
「ぼくにはわかりますよ、管理人しゃんが悩んでいることが」
「悩んでいると言えば悩んでるけど」
「でしょう?だからぼくに話してください、思いのたけを話してみてください」
「なんの意味があって斎藤くんに悩みを話さないといけないの?」
「つまり自閉探索ですよ、それで楽になるかもしれませんよ」
「その気持ちは嬉しいけれど、別にいいよ、そんな深刻なもんじゃないし」
「深刻さの度合いはぼくが判断しますから、とりあえず話してみてください」
「いやそんな名前ぐらいしか知らない斎藤くんにわたしの個人的な悩みを話すことに抵抗があるなあ」
「その壁を越えたら気持ちよくなるはずです」
「気持ちよく?」
「そう、吐き出す快感をうさぎしゃんも味わってください」
「そのうさぎしゃんて何?」
「ほんのささいな比喩ですよ、管理人しゃんのことです」
「わたしがうさぎしゃん?」
「そういう一面もあるということです」
「はあ」
「さあ、能書きはもういいでしょう、悩みをカモン」
「能書きって」
「カモン」

これだけ環境を整えると、うさぎしゃんも語りやすいだろう。ぼくは胸を張った。これが大人の対応と言うやつだろう。ずいぶん大きくなったものだ、とぼくはほくそ笑んだ。なのに、うさぎしゃんはなんにも言わない。岩内どころか、ふつふつと怒りを重ねているような気がする。その怒りをエネルギーにかえて、発電すればきっと一般家庭の一日分の電力が供給できるのではないかと思う。

一般家庭というのがどういう家庭なのか、ぼくはあまり知らないけれど、両親と子ども2人暮らし、お父さんは老舗寿司屋の職人さんの腕をマッサージする仕事をしている。つまりマッサージ師だ。客が老舗寿司屋の職人さん、代々このマッサージ師にマッサージをしてもらうことになっているから、老舗寿司屋の存続のためには大切な職業だ。お母さんは専業主婦、もともと夫と同じマッサージ師として活躍していたが、結婚を機に引退、主婦として第一線で活躍している。逆にこっちのほうがあたしの本職じゃね?と最近思いはじめた。それに5歳と2歳の子どもがいる。これが一般家庭が使う電力を供給できるだけの発電を、うさぎしゃんはしている。すごい!うさぎしゃんすごい、とぼくは感動して、頭を撫でてあげようとしたけれど、うさぎしゃんに手を払われた。
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