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最後の一葉/ハンバートハンバート

彼女の名前はなんだっただろう。わたしは突然、気になった。彼女のすべてが知りたい。彼女の出身地や趣味思考、性癖、好きな食べ物から靴のサイズ、生命線の長さ、使っているシャンプーやリンス、交際履歴、知能指数、思えば真下に住んでいること以外に何も知らなかった。これで管理人としてやっているのだから、オドロキである。わたしはもっと業務に忠実になるべきだった。わたしにもこのような感情がまだ残っているのだと知った。彼女のおかげだった。ドキドキとした、調べなければならない、彼女のすべてを。わたしはツバを飲み込んだ。知って、知り尽くした後にどうしてやろう。そのように利用してやろう。わたしは無駄なことは何もしたくない。とにかく意味のあることをしたい。それもすべてマンションの管理人と言う業務上必要なことだった。彼女を守るために必要なことだった。だから権限を多いに利用して調べよう。わたしは決意した。

彼女は烏賊を捌き一杯食った後、シャワーを浴びるために服を脱いだ。わたしが見ていることを知っているかのようにゆっくりと、あまりにゆっくりと脱ぐので思わずわたしは、いいからはやく脱げって、とつぶやいたほどだ。心なしか早くなったような気がする。やはり彼女もわたしが見ていることを知っているのだろうか。だったらこれは共犯ということになる。最後の一葉をはぎ取って、無垢の彼女は真上を見上げる。完全にわたしと目が合い、彼女はフフフ、と笑った。それがどういう意味なのか、わたしにはわからない。そして何もできない。わたしにはなにかするような勇気がない。まず情報を!情報を把握しよう。そしたらもう少し優位に立てるかもしれない。わたしはじっと彼女を見下ろしながら誓ったのだ。彼女はやがて、シャワーを浴びるために浴室に入った。しばらくわたしは見下ろしつづけた。彼女の体温が目を通してわたしに伝わってきた。なんという表現力のある人だろう。わたしは感心した。期待できる。これは非常に期待できるぞ。

烏賊の匂いはむせ返るほど強くなる。上に昇ってくるのだろう。わたしは遠慮なくむせたのだ。
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