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幻の命/世界の終わり

危険!危険!あおぐなと言っているのに悪魔め、どんどん近づいてくる。こういう怖いものを知らない女性が一番嫌い。嫌いと言うか苦手、何の物怖じもせずにずんずん懐に侵入するんだもの。ぼくは苦手、いくらあおぐといっても全然効果ない。知らないんだろう、このうちわの効果を、怖さを、まったく困ったことだ。ぼくだってむやみにうちわを扇ぎたくないし、いったんあおぐとその威力たるや、悪魔は地の果てまで吹き飛んでしまうんだって、もうちょっと怖がったり、警戒したりして!とぼくは叫びたい気分だった。説明しないとなにもわからないあまちゃんが。おそらく甘やかされて育ってきた口だ。あの緩んだ顔、緩みきった顔、なんのためらいもなく近づいてくる。うさぎしゃんを翻弄しようとしているに違いない。させるか、ぼくはちゃんとうさぎしゃんを守ってあげる。誓ったんだ。みわこちゃんに誓ったんだ。誓いは絶対だ。どんな困難があろうとも、みわこちゃんに誓ったことは実行しないといけない。みわこちゃんを悲しませたくない。ぼく自身が今後生きづらくなってしまう。うさぎしゃん、ぼくが守ってあげるからね。

悪魔はもう触れんばかりの距離で立ち止まる。ぼくはさらにうちわを高く、もしかしたらこのうちわに描かれた文字を見れば気付くかもしれない。このうちわがとんでもない代物であるということに。このうちわの恐ろしさに。悪魔はうちわをまじまじと見ている。どうだ、とぼくは言わんばかりにうちわを掲げる。じりじりと時間が過ぎていく。マンション玄関だから人通りがけっこうあって、ぼくたちはけっこう見られている。あまり気にならないけれど、逆に燃えてくる。ギャラリーの存在はぼくを熱くさせる。ぼくの幻の命の中でめらめらと燃え上がる炎に、油を注いだ。自ら注ぐことで、自分を追いつめる手法だ。これもみわこちゃんに教えてもらった手法。どんどん燃え上がる。やがて悪魔は声を発する。

「お取り込み中?」

至って普通じゃないか。いけないいけない、それが悪魔のやり方、警戒を解いたとたんに噛み付くはずだ。太ももにがぶりと噛み付いて、肉を引きちぎり、血とともに喰らうのだろう。ぼくはさらにうちわを構え、悪魔が飛びかかってくるのを待った。
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