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こゝろ

罪を作ってしまった。
何度も何度も繰り返し、後悔した日々をへて、今はだいぶ落ち着いている。おしゃれなカフェで午後の休息を楽しめるようになった。完全回復まで後少しと言ったところ。
今だからこそ、私はあの罪について、記録にとどめておこうと思う。これが何かの役に立てば、誰かの役に立てば幸いである。

私はトナカイであった。また、トナカイは私であった。
私がトナカイである以上に、トナカイは私であった。少々ややこしい。が、それはそれとして読み飛ばしてほしいものだ。なぜならここを読み飛ばせないと話が進まない。これは物語の進行上不可欠な要素であるから、大丈夫、頭おかしくないから心配しなくてもいい。
つまり、私とトナカイは一心同体である。どのトナカイと?などの疑問を持ってはいけない。トナカイと言う概念、そのものが私だと思ってくれればいい。それでなにひとつ間違いはない。
トナカイの日常をどれぐらいご存知だろうか?あまり知られていないのではないかと思う。クリスマスにほんの少しだけ労働をして、あとのほとんどの時間を丸太に座って読書をしているとイメージしているのではないか。
とんでもない。トナカイの日常は非常にハードだ。

トナカイの朝は早い。
午前3時には目覚める。目覚めて顔を洗い、歯を磨き、トナカイがすることと言えば、花札。別に遊んでいるわけではない。これはトナカイの業の象徴なのである。つまり、トナカイは労働として、花札をめくる。役をそろえて金をもらう。金は干し草換算してある。トナカイ仲間と花札に興じるその場は修羅場。身ぐるみ剥がされても文句はいえない。それを承知でこっちだって参戦しているわけだから。
精神を統一し、花札をめくると、そのめくった瞬間の風が私の額にふんわりと当たり、何ともいえぬ気分になる。やがて花札は語りだすだろう。お前の役は弱いぞ、あっちの役は強いぞ。花札との対話、私は何も言わずに、花札の言葉を聞いている。耳をすませば聞こえるだろう。花札は聞覚えのある歌を歌いだす。低く低く、トナカイに聞こえないように歌っている。赤鼻のトナカイ、そう、歌いはじめればもう花札を続けることはできない。

花札を終え、戦果を報告しあい、トナカイの盛り場をあとにする。コートの襟をしっかり立てて、風を切って歩いていく。どこにむかっている?もちろん、女のもとだ。

トナカイの女と言えば、やはりトナカイだと思うだろう。とんでもない、人間である。人間の中には物好きがいて、トナカイでないと愛せないという。好都合、とばかり私はその心の隙間につけこむのだ。
女の部屋に入り、私はタバコに火をつける。なにかアンニュイな顔で煙をくゆらせる。煙は部屋を満たして、女の臭いを消してくれる。女は香水だなんだと強い匂いを発する。私はそのにおいを嫌悪している。

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