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White Tipi/曽我部恵一

業務の終わりとはどこだろうか。その厳密な所をわたしは知らない。言われたこともない。なんとなく、このマンションに住み、このマンションを管理してください、といわれている。なにかもの静かで声の低い人にいわれている。だから業務の終わり、はないのではないかと思う。マンションが終了することはない。ということは管理も終了することはないわけで、わたしは24時間管理人としてやっていかなければならないのだろうか。なかなかたいへんな仕事をしていると思う。それほど、深刻に考えずにそれなりにやってもらえばいいですよ、ともの静かで声の低い人は言った。そうですか、とわたしは少し笑いながら答えた。

管理人室の電気を消す。そろそろ自分の部屋に戻ろうと思う。わたしには真下の彼女を観察すると言う業務が残っている。これは個人的な思いも含まれている。管理人としての業務以上に乗り気である。そういうのが本来の仕事じゃないか。わたしはそう思っている。暗くなった管理人室にお地蔵さまがぼんやりと立っている。まったくかなしそうだ。いや、かなしそうというよりも表情がまるでない。何も考えていないのだろう。無、それがお地蔵さま。え、お地蔵さま?そうか、なぜかお地蔵さまは管理人室に乱入してきたのだった。その存在を石ころほども感じていなかった。しまった、とわたしはお地蔵さまを哀れんだ。わたしに会いにやってきたのだろうか。わざわざ、それほど離れていない寺に住んでいるはずだが、そこから歩いてきたのだろうか。町ではさぞかし目立っただろう。後ろ指もさされただろう。可哀想に、とわたしはお地蔵さまの肩を叩いてやる。わたしはちゃんとあなたの存在を認めますよ。今ちょっと自分のことに夢中で忘れていました。たしかに忘れていました、けれど、今からはちゃんと認めます。さあ、部屋に行きましょう。わたしの部屋は4階にあるのです。

今日の1曲は曽我部恵一、サザンでない。サザンでないから、知らないよ。ん、曽我部恵一?、知ってる!知ってるよ、わたし知ってるよ曽我部恵一。恵一でしょ?あの恵一がここまで大きくなったなんて、おじさん、感激だよ。ずいぶん生意気な歌を歌っているじゃないか。ははは、おじさんが聞いてやろう。どれどれ、コンピューター?けっこう、電子音を使っているね、ははは、上等じゃないか。じさんの敬愛するサザンはあまり使わないよ、生音にこだわりを見せるからね。でも悪くない。親戚だからいうんじゃないよ、悪くない。時としてサザンを凌駕するときもありそうだ。大きくなったなあ恵一、おじさんなんとなく嬉しいよ。随分会ってないけれど、ええ?子どももいる?そうかあ、今度遊びにきてくれるかい?おいしいパンをごちそうしよう。かなりおいしいから。おじさんが住んでるマンションの近くにあるんだ。焼きたてのマフィンが絶品でね、恵一もきっとほっぺたがとろけ落ちるだろうよ。じゃあ。

エレベーターに乗り込む、お地蔵さまとわたし。若干そわそわしだす乙女心をわたしはまだ持っている。
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