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屏風浦/くるり

狐がじりじりとあたしに近づいている。あたしに触れようものならそれが最後、あたしは剣を抜き、おまえらを切り捨てようぞ、といくら大声で言った所で所詮は狐。人間の言葉などわかるはずもなく、じりじりはとまらぬまま。一匹や二匹ぐらいならなんでもない狐も100匹程になれば一大勢力、簡単には切り捨てることもできまいて、という自負だろうか、狐はどこか誇らしげだ。だいたいあたしは剣を持っていない。唯一武器っぽいものとして役に立ちそうなお守りはさっき使って無意味だったところだし。ああもう四面楚歌、絶体絶命、と叫んだ。とたんに狐のじりじりが止んだ。後ずさりしているわけではないから、威圧感はそのままで、狐の動きが止まった。え、なに?なんなの、なにがはじまるの?狐はぴくりともしない。獣臭がふんわりと春の風に乗ってあたしの鼻にねじ込まれる。どっちにしろ四面楚歌、狐の顔が歪む。なに?4文字熟語?絶体絶命、叫んでやると、大きく歪む。十人十色、弱肉強食、知っている4文字熟語を連呼につぐ、連呼、別に種類は必要ないらしい。とにかく漢字の多さが苦手なんだろう。完璧に見えた隊形が崩れる。その絶対的な知に対する畏怖?所詮は獣か!弱点見たり!

あたしはのどのかれることも忘れて一長一短を吐き出した。内臓全部ついでに出てきそうな勢いであたしは吐き出し続ける。逃げていく狐、出てきたビルに入っていく。ここは狐の巣かい?いいんだよ、このまま侵入して、ゴキブリを排除するようにおまえたちを排除しても。困るだろう。女房子どももいるんだろう?じゃあ金輪際、あたしを脅かさないことだね、それを守ればおまえたちは平穏無事に生きていけるんだ。よかったじゃない。すっかり狐はいなくなった、何匹もの狐に踏まれ、ぺたんこになったお守りをあたしは踏みつけた。こんなものに頼ろうとしたあたしが馬鹿だった。これはただの湿った布だ。

くるりを語ろうとすると、特に初期くるりの曲について語ろうとすると、どうしても青春の苦さや光を思い出すことになる。それが辛いわけでもないし、楽しいわけでもないけれど、なにか複雑な気持ちになる。あたしにとってくるりは青春そのものだった。今だって継続中だ。まだ完結していないから、今後組み立てていくつもりだけれど、例えばこの屏風浦は、なんならあたしが一番好きな歌だといえる。オールタイムベストワンの曲だ。間違いない。今後、どんな曲ができたって追い越すことのできないリードを守っている。それはこの曲を聴いた状況、気持ちが大いに加味されているわけで、だから他の誰かからすれば意外だと思われてしまう。だけどあたしは案外、好きな人は多いと思っている。ゆっくりと語られる切なさが、波が引くように余韻をひいて聞き終わった後しばらくなにもできない。そういう気分にある。こんな曲が誰にも1曲ぐらいあるんじゃないか。

湿った布を拾って狐の入ったビルに投げる。
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