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雨、上がり際に勢いを増す

強く雨が降っていた。恋人とデートの予定があり、あたしは買ったばかりの麦わら帽子をかぶりたくて雨が止むのを待っていた。かぶりたい、なんとしてもかぶりたい、けれどこの雨で麦わら帽子をかぶっているなんてただの酔狂になりたくはなかった。恋人はきっとあたしの麦わら帽子を馬鹿にするだろう。そういう男だ。おまえに言われる筋合いはねえぞファック!と思った。雷が落ちた。すぐ近くだった。光がはっきりと見えた。すぐに耳を劈く雷鳴、あたしは耳を塞いだ。聞きたくない聞きたくない聞きたくない。雨がさらに強くなる。どこまで降り続くんだろうか。あたしをここに閉じ込めておくための罠だろうか。デートの時間が迫ってくる。けれど、あたしの麦わら帽子を馬鹿にする人に愛情はない。すでに冷めていた。雷に打たれた母がゆらゆら歩いてきた。あたしの顔を見てかすかに笑った。いい気味だ、とあたしは思った。あたしを閉じ込めようとした報いだ。母はあたしの見ている前で倒れた。焼けこげた衣服が雨に打たれていた。あたしは駆け寄ったりしない。母はどんどん濡れていく。夏だからやがて腐ってしまうだろう。水分を吸い込んだ皮膚が膨張していくだろう。匂いを発するだろう。虫が発生するだろう。動物達がよってくるだろう。事件と処理されるだろうか、事故だったと主張する。誰も訴えないだろう。家族はあたししかいない。だいたいあたしはなにもしなかっただけだ、あたしが燃やしたわけではない。だから事件になりようがない。
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