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逃げる猿、浮かぶ金魚

猿が逃げている。なりふりなんてかまってられない、とにかく今すぐここから離れたい。猿は必死の形相で逃げる。猿は裸足で逃げている。尖った石や刺のある草に傷つけられて痛いが、そんなことは気にしない。なにしろ生命の危険が迫っているのだ。少々の傷は仕方ない。とにかく逃げるのみ、猿は逃げている。

金魚が浮かんでくる。ゆっくりと自らの意志で池の底から浮かんでくる。逃げる猿を追いかけるために金魚は暗い池の底から、太陽が燦々とふりそそぐ水面まで浮かんでくる。どちらにせよ池から出ることはできないのだ。追いかけると言っても限られている。だからゆっくりでいい。追いかけているのだ、という姿勢を見せれば成立する。逆に急ぎすぎてもいけないのだ。

猿はそんなことを知らない。どこまでもどこまで追いかけてくると思い込んでいる。金魚の潜在能力を測りかねている。捕まれば、酸をはきかけて徐々に溶かされながら食べられてしまう、金魚は獰猛だから乱暴に食べられてしまう。痛みも伴う。それはそれは痛いだろう。かなり痛いだろう。猿は痛いことが大嫌いだ。痛いことをされるぐらいなら、安らかに死んだ方がいい。猿は通りかかったところにあった崖から飛び降りる。

金魚はなにもできない。実際、溶かすような酸は吐けないし、猿を食べる気もない。主食は麩である。ただ怖がらせたいだけである。猿は金魚の親友の亀を馬鹿にしてひっくり返し、精神的苦痛を与えた。それがゆるせなかった。自分にできることなど限られているから、慎重に準備し、猿を洗脳した。ありとあらゆるコネクションを利用して洗脳できた。猿が崖から飛び降りたという知らせが届いた。金魚はほくそ笑む。

猿は落ちていく間中、どうして自分は金魚を恐れていたのか不思議に思った。そしてあの飛び出た目が怖いのだという結論に至り、そうかそうだよな、と納得して潰れた。
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