Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://nayura06.blog27.fc2.com/tb.php/3611-94ec0b56

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

橋本ビル2

すると橋本ビルはあれよあれよという間にちいさくちいさく縮小して、あたしの前にかんじのいい男の子が座っている。あらちょっといいかんじじゃない、とあたしは思った。男の子は橋本です、と言った。なんだか上の名前を呼び捨てにするかんじの間柄を望むような男の子。望むところだとあたしは橋本、と呼んでみた。なに、木ノ下、と橋本は応えた。あたしは木ノ下ではなかったけれども、あはん、と相づちを打った。橋本は前髪を手でかき分けて、7:3分けにする。つばを付けて念入りにわけている。そのまでして7:3にしなくても、十分に誠実さや生真面目さはでてるとおもったので、それを指摘すると、別にそういうのを狙っているわけじゃねえよ、とぞんざいな口調。それもまたくだけた間柄ってかんじでいいじゃんいいじゃん、とあたしは思った。じゃあさ、橋本はどうして7:3分けにするの?それはね、俺の中の正義の部分と悪の部分の比率をあらわしているわけさ、と宣ったので面食らったあたしはひでぶ、と相づち。どっちがどっちか非常に気になるってそれ、てな具合にあたしは尋ねたら、それは木ノ下お前がその目で、その口で、その鼻で味わって考えて、咀嚼して決めたらいいんだよ。目はともかく、口と鼻はどうやって使うのだろう、と聞きたかったけれど臆病なあたしはそんなこと聞けないって。

橋本はポッケからハードグミを取り出してあたしに差し出した。これ、俺の好きなグミ、コーラ味、食べる?もちろん食べるに決まってるじゃない橋本がくれたんだから絶対食べるわよ、ってふんだくってやった。乱暴さを演出する意味も込めてね。ほら、ギャップ萌えってあるじゃない。普段おしとやかな淫乱女が一番ぐっとくるって寸法。それを狙ってみた。橋本、ちょっとでれっとした口して、だらしなくあたしの方を見ていたよ。観察してたら、そのままとろけてしまった。橋本、もうちょっとあたしはあんたとお話ししていたかった。液体になった橋本はそれでも意志を持ち、あたしの足元に集まってくるし、でもあたしはそんな橋本のことを好きになれないから、って蹴飛ばした。ら、あたし、橋本ビルの階段をのぼっているところで、いったいどこに向かっているのかしらって不思議な気持ちになった。2階にはきっと、地獄があって、それを乗り越えたら天国があるのだろう。天国であたしはサイダーを飲むのだろう。サイダーはぬるくて甘ったるいのだろう。のどにとろりと落っこちてくるのだろう。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://nayura06.blog27.fc2.com/tb.php/3611-94ec0b56

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

なゆら06

Author:なゆら06
FC2ブログへようこそ!

月別アーカイブ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。