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のら犬たちが呼んでいる

夜、草木も寝静まる頃、のら犬たちが吠え出して、ぼくは眠れない。のら犬は一定のリズムで、大きい声小さい声入り混ざった声で吠えている。まるで合唱じゃないか、こんなにのら犬が吠えることがあるんだな、とぼくはふと思う。ますます眠れなくなってベッドから降りる、スリッパを履くとひんやりしている。これはぼくの汗が冷えてしまっただけだ。部屋を出る。真っ暗闇の中を手探りで進んでいく。ぼくの家なんだからだいたいわかる。それに、だんだん目が慣れてきた。もう大丈夫だ、ダイニングにたどり着く。ぼくは暗闇探検隊の隊長になった気分で冷蔵庫を開ける。ここに食料や飲料が豊富にあるはずだ。ぼくは水分を補給したい。冷蔵庫に水が入っている。コップに注ぐ。音が鳴る。のら犬はまだ吠えている。彼らのハーモニーがぼくの耳に届いている。それはどうぞ、こちらへおいでください、と歌っている。水を飲む。ごくごくと喉が鳴る。もっと、もっとならしたい気分だ。のら犬の歌が大きくなる。ぼくは家の外に出てはいけないことを知っている。家の外に出ればのら犬に噛み付かれ、食われてしまうだろう。なにしろ相手は獰猛なのら犬だ、瞬く間にぼくは骨だけになってしまうだろう。いや骨だってのら犬にとってごちそうなのだから、ぼくは声以外全てなくなってしまう。声が残るのならいいじゃないか、とも思う。ぼくはふるえる。のら犬の恐ろしさを実感して絶望する。助けはこないだろう。ぼくは取り残された存在。いつかのら犬に食われる運命だ。それは決まっている。あとどれぐらい猶予があるのか、あまりない。のら犬は月に向かって吠えている。のら犬の歌を月に捧げているのだろう。のら犬にとって月は神だ。神と崇めている、どうにもならない絶対的な存在として崇めている。だから歌を捧げるのだ。彼らだって必死なのだ。神の怒りを畏れている。ぼくは月が月だということを知っているから月を崇めたりしない。水はなくなる。まだ喉は乾いている。潤うことはないだろう。
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