Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://nayura06.blog27.fc2.com/tb.php/3626-9699c030

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

海に面して、下着工場がある

下着工場侵入に成功した。セキュリティーはほとんどかかっていない。こんなに簡単に侵入できるものかとぼくは面食らった。なにしろ、鍵さえかかっていないのだ。というか、中にいる人、おそらく警備員なのではないかと思う、はぼくと目が合ったにもかかわらず、何も言わなかった。何も言わなかったのだ。警備員のような出で立ちをしていたからおそらくそうだろう、しかしその雇われの男性はやる気のなさそうに会釈した。おそらく、ぼくを侵入者ではなく、工場員のひとりとして認識したのではないかと思われる。いったいなんのための警備員なのか、とぼくのほうが憤慨しながら、ぼくは下着製作のための機械を見回した。動いていない。これを動かすべきだと思った。でなければなんのための機械か。下着を作りつづけてもらわないといけない。下着と言っても男子用女子用それぞれあるが、この工場はもちろん女子用下着である。女子が待っている、下着をつけるべく風呂上がりの女子は待っているんだ。湯気がほんわりとあがるその身体は包み込まないと冷えてしまう。下着なしでジャージをはくパターンがないわけではないが、それはそれ、特別なときに取っておくべき。女子はちゃんと普段は下着をつけてください、とぼくは願った。そのためにはぼくがこの機械たちを動かしてやらねばならない。さあ、動け、とぼくは念じた。念じて動くぐらいなら、わざわざ工場に侵入する必要はない。スイッチをオンにしないといけないのだ。どこかにあるはずだ、この機械が動き出すきっかけとも言うべきスイッチが。ぼくはスイッチを探して工場をうろうろした。所々、サンプルのような下着が掲げてある。そうか、そうだよね、今作っているのはそっちのタイプなんだね、とぼくは相づちを打つようにサンプル下着に視線を送る。夜の下着工場は静かだ。ぼくの足音、波の音、潮風がペラペラの屋根を揺らす音、時々機械のきしみが聞こえる。スイッチの位置をおしえてくれているような気になってくる。ぼくは闇雲に歩いて、やがてたどり着く。あるスイッチがある壁、ぼくはそのスイッチを押してみる。パチン、と音が鳴りひびく。下着を作るための機械は動かず、かわりに機械につけられたイルミネーションが点灯し、いっせいにぼくにむかって瞬きを、陽気な音楽と、かすかな風が吹いてきた。ぼくは少しの間、動けずにそれを見ていたのだ。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://nayura06.blog27.fc2.com/tb.php/3626-9699c030

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

なゆら06

Author:なゆら06
FC2ブログへようこそ!

月別アーカイブ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。