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堀江老人は老人とも思えぬ素早さで

堀江老人は家を出た。悲しいことがあり、いてもたってもいられなくなった。老人になった今、こんなにも悲しいことが存在するのか、と思うぐらいに悲しかった。家を出たところで、なにもかわらない。けれども動いて気をまぎらわす必要があった。そうでもしないともう悲しさに押しつぶされてしまいそうだった。悲しさは堀江老人の頬をぶっている。家を出て歩いている今もなお、悲しみはつきまとってくる。堀江老人は走った。悲しみを振り切るつもりだった。振り切れると思っていた。悲しみも我が健脚には敵わぬだろうと高をくくっていた。けれどもいつまでもついてくる。悲しみもしぶといものよ、と老人は嘯いた。息が切れてきた。心臓がばくばくと踊っている。口から、目から、鼻から、耳から飛び出そうだ。飛び出て言うのだろう、やあぼくは心臓だよ、ぼくが君からいなくなるということは、君は死ぬということだよ。そしてさも可笑しそうに弾み、空へ舞い上がるのだ。堀江老人は想像し、万が一、心臓が飛び出てこないように口や耳をおさえた。それはそれは老人とも思えぬ素早さだった。
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