Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://nayura06.blog27.fc2.com/tb.php/3714-4c68745d

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

砂の上に彼は自分の名を書いた。

海にやってきたのは私のわがままからだ。突然、潮風に当たりたくなった。ありったけの潮風を受けて、私の額を潮まみれにしてしまいたかった。そうすれば私の罪も塩漬けになり、私は長い間苦しまなくてはいけない。その罪を背負いつづけないといけない、と思った。彼はいつものようにほんの少し、まゆをしかめてそれから、んな用意するわ、と言った。彼は大きなバッグに荷物を詰めた。私の分もちゃんとつめてくれている。なんということだろう、私は罪を償うために海に行きたいのに、また彼に負担をかけてしまうなんて。どうしようもない。救いようのない阿呆だった。阿呆の私は阿呆なりにすっとぼけた顔で、アイスティーを飲みながら待っていた。アイスティーは私が最も嫌いな飲み物で、私なりの罪滅ぼしのつもりだった。彼は何でもないような顔をして、荷造りをすませて車につめた。私はアイスティーを、それでも3分の2は飲んですごく満足していた。それでもう許されるような気分になっていたので、いまさらどうして海へいくのか意味が分からなかった。なんという我の強い男だろうか、と彼のことを軽蔑しはじめていた。渋々車には乗った。けれどもその私が選んで振りまいた香水の匂いがきつく、すぐに降りたくなった。やめよう、とつぶやいたけれど、エンジン音にかき消された。ぐんぐんスピードを上げて風景は後退した。海はすぐそこだった。揺られているうちに私は眠ってしまった。彼はなんにも言わずに海を目指した。目覚めたら海が見えた。目覚めてすぐに海が見えるなんて、なかなか洒落ている。私は外に出たくなかった。すぐに潮まみれになる。海も見たしもう満足したから帰ろうと彼に言おうとした。けれど彼はいなかった。私は車にひとり残されていた。ケータイを開いて時間を見た。波の音が大きくなった。とたんに暇になった。彼はいつ帰ってくるのだろうか。お腹がすいた。ハイチュウを噛みたくなった。海は広いな大きいな、と歌ってみた。その次がでてこない。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://nayura06.blog27.fc2.com/tb.php/3714-4c68745d

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

なゆら06

Author:なゆら06
FC2ブログへようこそ!

月別アーカイブ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。