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終章

それから後の話をしておく。あんな目にあった春子はやがて綺麗な嫁となり、俺も随分泣いて、おい、てめえ、一発殴らせろ、ってあいつに言ってやったけれど、薄ら笑いでごまかしやがる。ほんとに殴るわけにもいかねえから冷や酒かっくらってたらでろんでろんになって随分暴れたらしい。春子がいなくなった冬に、女房は死んだ。穏やかな最後だった。孫を抱かせたかったって春子は大泣きした。お前、脳だけなんだから抱かせることなんかできねえだろ、って俺は言えなかったね。春子が抱かせたかったんだからそれでいいじゃねえか。女房が死んで3度目の冬に孫が産まれた。目元なんか女房にそっくりだっていってやったら春子、涙が止まんないんだ。つられて俺も涙ぐんだりしてな。さて、俺のこと。もうこりごりだって思ってたけど時間が経つと忘れがたいんだ。あの感触、味、何事にも代え難い。ってことで女房をもらった。誰にも知らせずに誰にも祝福されず、ふたりだけで祝杯をあげた。指輪を交換して悦に入ったり。いいトシして馬鹿みたいだろ。新婚旅行なんて洒落たもんにもふたりで出かけてさ。んで、食った。やっぱり美味かった。女房をもらうもんだな、と思った。春子はさすがに呆れていたよ。なにせ女房をもらったことも知らなかったんだから当然だよな。そんなふうに何度か繰り返して気付いたんだ。俺、鬼だって。知ってたよ、って春子は孫を食いながら言う。おまえも鬼だな。俺は金棒を振り上げた。それを俺にも食わせろ。とかなんとかで大げんか。そのけんかで俺の右腕は春子にもぎ取られ、今も山の中腹の、ほこらの中に奉ったるんだってな。
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