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仏像、海を渡る

船に乗ろうと思った。それだけだったきっかけは、はるか遠くかすんで見える。波の揺らぎに身をまかせようと思った。たどり着く先のことなど、二の次だった。海を渡れば新しい世界が待っているのかもしれない。いや、待っているのだろう、だって、皆言う。人生観が変わったと。あるいは、人生に広がりを感じると。知らねえ、と仏像は思う。そんな変化、別に体験したくないし、おそらく変わらないと思っている。海を渡るぐらいで、変わるわけがない。なにせ2000年もすわっているのだ。すでに世界の変化は見てきたつもりだ。ただ、船に乗れたら、なにか変わるかもしれない。船は素晴らしい乗り物だ。飛行機も捨てがたいが、なによりも船だ。飛行機はなにか行き過ぎているような気がする。そこまでしなくてもいいじゃないか。いったいどこまでいくつもりだい、と仏像は問いたくなる。誰も応えてくれないだろうし、自分だって応えたくない。だから、問わない。ただ、悶々と思っているだけだ。船はゆっくり進む。随分早くなったけれど、まだまだ、波にまかせる、よりもほんの少しだけ早くなったにすぎない。その怠慢な速度で進むからこそ、考える時間は多い。嵐に巻き込まれればなおよい。命の危険を感じれば、儲け物だ。おそらく自分は祈るだろう。嵐よ一刻も早く過ぎ去って、静かな海に戻ってくれたまえ、と祈るだろう。仏像の乗った船が沈むわけはないのだが、万が一、天は時として間違いを起こすことだし、もしかしたら、沈むかもしれない。俺が死ぬのか、と仏像は自問する。いやまず生きているのかどうか、それが疑問だ。誰に聞くわけにもいかない。考えるしかないのだ。ああ、あれこれ考えるよりも早く船に乗るべきだ。仏像は船のチケットを手に入れる。ナイトクルーズだと言う。ダンスパーティも開かれるらしい。仏像の心は踊った。素敵な出会いがあるのなら、俺は運命に身を任せて、その人妻とセックスをするよ。ややリードされる形で、セックスを終えると人妻は人が変わったように部屋を出て行った。仏像はシーツにくるまり、かすかな波の揺れを感じている。
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