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文学

「言葉はそこになかった」
春子さんは言う。
「文字が貝殻の下から首を出した」
「にゅっ、と?」
「にゅ、と」いってため息をつく。

どうしてそっちがため息をつくのだろう、つきたいのはこちらだ。
「文字は首を出して何をみたんでしょう?」
「雪国」
「なるほど、それは実に叙情的だ」
「ほんとう?」
「しかし、言葉がなければ文字が産まれることもなかったでしょう」
僕はそういわざるを得ない。
どんなに説明しても納得してくれそうにない春子さんはカルピスウォーターをひとくち。
「じゃあ貝殻はどこに登場するの?」
「貝殻は登場しないですね」
「おかしいじゃない」
「おかしい?」
「貝殻の立場はどうなるの?」
「貝殻の立場に立ったことがないのでわかりません、というか、なんで貝殻?」

春子さんがニートになって半年。
僕は2年目だから先輩風吹かせたって問題ない。
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