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脱げない仮面

脱げないので、そのまま街に出た。すれ違う人すれ違う人、驚愕する。不気味なものに出会ったという顔をする。私がかぶっている仮面は狐で、鼻がぴんと尖っている。下はミニスカートをひらひらさせながらスキップしてるからたしかに異様だ。母親は子が興味を持たないように歩を早める。多分呪いだ。由緒ある寺に飾ってあったのを、坊主が座禅組んで集中している隙にくすねてきた。なんか古めかしくてほしくなったんだよね。仮面がそうさせたんだろう、わしを手に取り盗め、そして付けるのじゃ、と声は聞こえないけどそんなことを言われているような気がしたんだ。家に帰って鏡の前に立ち、仮面をつけてみたが、何か変わった感じもしなかった。やはり気のせいか、と外そうとした。外せない。仮面をつかんで外すだけなのに手が動かない。大きな力で押さえつけられているようだった。低い笑い声が聞こえて、してやったり、とつぶやかれた気がした。途方に暮れようにも、仮面があることが当たり前のような気さえしてきて、そのまま生活することにした。仮面があって顔を洗えないし、ものを食うこともできない。仮面はぴったりと私の顔に張り付いている。ほとんど皮膚感覚だ。突然右頬が痒くなる。仮面の上をかりかりやると、心地よい。仮面の上だから歯がゆい思いをするのではなく、右頬を直で掻いているような感覚だ。すばらしい。吸着している。仮面はすでに私の一部になっていて、今後、私はこの仮面とともに生活をする。世間は冷たいだろう。それはわかる。狐の仮面をかぶったまま、日常生活を送っているなんて、在宅仕事を中心にして、極力人と会わないようにするしかない。それだったらなんとか成り立つ。けれど、現在、私は学生で、恋人もいるし、授業に出ないと単位はもらえない。狐の仮面がとれなくなったから授業に出られませんは認められないだろう。仮に仮面のまま授業に出るとして、それとりなさい、となるのは必至で、いやとれないんですこれ呪いで、とか言い訳しようものなら、自分が馬鹿にされたと激怒して出て行け、と言われるのがオチだ。素直に出て行って二度と授業を受けられないのは残念だ。少しは抵抗してみよう、じゃあ外してくださいよ、とか泣きつこう。ひとしきり引っぱり、なるほどこれは呪いやわ、と理解されたとしても、じゃ病院紹介するわと紹介された病院に行くと、いきなり手術台にのせられて、麻酔されて仮面と皮膚を切り離す手術をはじめられるかもしれない。無駄無駄、呪いなんだから、切り離したところで、包帯を取って2週間後には再生してるんだから。皮膚と同じようなもの、いやそれ以上に強力な呪いなんだから。普通はさ、皮膚取ったら、別の皮膚を移植してこないといけないけれど、仮面は再生する。プラナリアの遺伝子が入ってるからね。切っても再生していく。なるほど無敵じゃない。無敵。どけどけお狐さんが通るよ。どかぬ輩は踏みつぶすぞ。
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