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橋の上のポイント


エンジンはふるふると弱々しくうなり、やがて、完全に止まってしまった。私は焦った。半端なく焦らざるを得なかった。なぜなら、その場所は橋の上だったからだ。端は長く、その町で一番長く、だから幅は比較的広かったが、それでも、二車線であり、その一方に車が動かずと待っているという意味を考えてみてごらんなさい。わたしはそれでもエンジンが止まる直前に、まずいと本能で状況の危うさを捉え、動いているうちに幅寄せをしていた。だから、ぎりぎりと降り過ごせるようにはしていた。が、その長い橋は町の主要道路のひとつであり、時間帯も帰宅ラッシュといえる午後6時、最も多い時間帯である。裏から前からどんどんどんどん車は行き来する。私は大きなクラクションが聞こえるたびに身をすくめ、ごめんなさい、と小さくつぶやいて、この状況をできるだけ冷静に考えようとしたが、エンジンは鍵をいくらひねっても動く気配すらない。いよいよ、混乱が高まってきた頃、太陽は沈んでしまった。
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